助成事業<通常枠>の資金分配団体を検討している方向け「2026年度 申請サポートプログラム」開催報告
全国対象事業
JANPIAでは、2026年度 助成事業 通常枠の資金分配団体公募への申請を検討している団体・組織を対象に「申請サポートプログラム」を初めて実施しました。本プログラムは、これまで資金分配団体や活動支援団体として採択されたことのない団体・組織を主な対象に、制度の理解の促進や事業構想のブラッシュアップを支援するものです。
この記事では、プログラム全体の概要と、4月に開催されたワークショップの様子を紹介します。ワークショップで取り上げた内容は資金分配団体への申請を検討するうえで参考となるものです。当日の動画も公開していますので、ぜひ申請準備や事業構想の検討にお役立てください。
申請サポートプログラム実施の背景
休眠預金等活用制度は、行政だけでは対応が難しい社会課題の解決を促進するため、民間公益活動を支援する制度です。
一方で、初めて資金分配団体への公募を検討する団体からは、
・制度の内容や資金分配団体に求められる役割が分かりにくい
・自団体の構想が制度の趣旨や要件に合致しているか判断が難しい
・申請書の作成に不安がある
といった声も寄せられていました。
そこでJANPIAでは、これまで資金分配団体や活動支援団体として採択されたことのない団体・組織を対象に、制度への理解促進と申請内容のブラッシュアップを支援する「申請サポートプログラム」を実施しました。
本プログラムは、ワークショップ、フィードバック面談、個別相談を通じて、参加団体がビジョンや事業構想、組織体制を整理し、より質の高い申請を行っていただくことを目指しました。
申請サポートプログラム 全体のスケジュール
申請サポートプログラムでは、これまで資金分配団体や活動支援団体として採択されていない団体・組織を対象にエントリーを受け付けました。
参加団体・組織は、ワークショップ、フィードバック面談、個別相談を通じて、自団体の事業や申請内容を見つめなおしながら、申請に向けたブラッシュアップを進めました。
本プログラムの最初の取組として、2026年4月17日および23日にワークショップを開催しました。ワークショップでは、資金分配団体として事業を実施するうえで重要となる「ビジョン・ミッション」「問題構造分析」「事業設計」「組織基盤」について学びながら、自団体の事業構想を整理しました。

ワークショップの概要
ワークショップで使用した資料・動画は、こちらに掲載しています。
ワークショップの内容と合わせて、ぜひご活用ください。
開会挨拶・プログラム説明
はじめにJANPIA専務理事の岡田が開会の挨拶を行いました。
休眠預金活用事業は、受益者の方々へ直接支援を行う事業者へ資金的・非資金的な支援を行う中間支援の団体を公募採択をすることから、社会課題解決に向けたより明確な事業設計が必要であると説明。社会課題の構造を的確に捉え、実行団体とともに成果を生み出していくための事業設計が重要であると伝えました。
次に、助成事業部長の内田より、申請サポートプログラム実施の背景・目的について説明を行いました。また、過去の採択事業に共通する評価ポイントについても共有があり、参加団体は申請に向けた視点を深めました。
第1部 「ビジョン・問題構造・事業設計」
「第1部 ビジョン・問題構造・事業設計」では、合同会社喜代七の山元 圭太氏が登壇し、資金分配団体に求められる事業計画の考え方について解説しました。
山元氏は、事業計画を考える際に重要な視点として、「①ビジョン・ミッション」、「②問題構造の分析」、「③事業設計(実現仮説)」、「④組織基盤・実施体制」の4つを挙げました。
講義では、まず「どのような社会を実現したいのか」というビジョンを明確にすることや社会課題を構造的にとらえることの重要性について説明がありました。
また、課題分析を踏まえ、事業の目的・目標と問題構造、事業設計に一貫性を持たせることや、アウトカム(変化)とアウトプット(活動量)を区別して事業を検討することの重要性などが共有されました。
参加団体は、講義の合間に自団体内でワークを行い、自団体の事業設計を整理しながら学びを深めました。
第2部 「組織基盤」
第2部 では、JANPIAの助成事業部 内田、安達から資金分配団体に求められる組織基盤や実施体制について説明を行いました。
休眠預金は国民の資産であることから、事業運営には高い透明性や説明責任が求められます。そのため、適切なガバナンスや管理体制を整えるとともに、実行団体への伴走支援を通じて、組織基盤強化や環境整備を後押しすることも重要な役割です。
講義では、問題構造分析や事業設計・実施にあたっての組織体制・留意点について、4つのポイントが共有され、参加団体は資金分配団体として求められる視点への理解を深めました。
当日資料・動画
ワークショップで使用した説明資料、ワーク資料、動画を掲載しています。
| 分類 | 資料 |
|---|---|
| 説明資料 | ①申請サポートプログラム企画意図 [閲覧用] ②第1部 ビジョン・問題構造・事業設計 [閲覧用] ③第2部 組織基盤 [閲覧用] |
| ワーク資料 | 01 セルフチェックリスト [閲覧用] 02 事業計画書 [閲覧用] (申請サポートプログラム版) 03 事業スキーム、ロジックモデル等 [閲覧用] (事業計画補足資料③) |
全体の動画はこちらからご覧ください。
参加者の声
〈ワークショップ〉
・課題の構造分析の重要性について改めて実感するワークとなりました。所属団体内でアウトプットする時間を設けていただいたこともよかったです。対象地域の選定や申請枠の考え方など細 かい審査ポイントについてもお伺いすることができ大変有意義な時間となりました。
・お話がとても実践的でわかりやすかったです。明確にすべきポイントがよくわかりました。 また申請前にこうしたワークショップを設けていただけること非常にありがたく、チームで参加させてもらって、すぐにネクストアクションを話ができてとてもよかったです。
〈フィードバック面談〉
・方向性が間違ってないことが確認できたことが一番の安心材料になりました。その上で、次に何から取り組むべきなのかとかが明確になり、申請までの1ヶ月を有効に過ごせる助言をいただくことができました。
・かみ砕いたご説明、特に事業の種別のとらえ方、コンソーシアムの留意事項などとても分かりやすかったです。休眠預金助成事業の申請準備のプロセスそのものが自団体が推進してきた活動の真価を問うものでもあると改めて感じています。今後ともよろしくお願いします。
まとめ
今回実施した申請サポートプログラムでは、資金分配団体として求められる視点や役割への理解を深めるとともに、自団体のビジョンや事業構想を見直し、社会課題解決に向けたアプローチを整理する機会となりました。
また、事業内容が休眠預金等活用制度の目的や要件に合致しているかを確認しながら、事業設計や実施体制の検討を深め、申請に向けたブラッシュアップポイントを整理する機会となりました。
本プログラムの開催は終了していますが、ワークショップで取り上げた「ビジョン・ミッション」「問題構造分析」「事業設計」「組織基盤」に関する内容は、資金分配団体(通常枠)への応募を検討するうえで参考となるものです。動画を公開していますので、ぜひ申請準備や事業構想のブラッシュアップにご活用ください。
JANPIAでは今後も、制度への理解促進や質の高い申請につながる情報提供に取り組んでまいります。