• 公開情報
  • 2022年度

全国

【事後評価】多世代が食でつながるコミュニティづくり(一般社団法人全国食支援活動協力会)

団体
一般社団法人全国食支援活動協力会
種別
資金分配団体
事業
多世代が食でつながるコミュニティづくり
種別
通常枠(イノベーション企画支援事業)

報告書要約


本事業は、食を通じた多世代の居場所づくりを軸に、地域の多様な主体をつなぎ、住民主体の共助モデルを構築することを目的として実施された。
制度や分野の縦割りを超え、行政・社協・企業・NPOが協働するプラットフォームを形成し、地域の食支援活動を持続可能な仕組みとして根付かせ
ることが重要な課題であった。事業期間を通じて、ロジハブシステムの構築、協議体の形成、担い手育成、寄贈品受入体制の整備など、多面的な取
り組みが進展し、地域における食支援の基盤が大きく強化された。

まず、短期アウトカムに位置づけた「ロジハブの機能拡大」と「食支援プラットフォームの形成」は、いずれも高い達成度を示した。ロジハブは当初想
定を大きく上回る37都道府県に展開し、実行団体の食品取扱量は累計538tに達した。これは、企業・行政との連携が深化し、寄贈品の受入・保
管・配送の体制が整備された結果である。また、食フェスタや説明会の開催を通じて地域住民や関係機関の理解が進み、食を通じた居場所づくり
に関心を持つ団体が増加した。実行団体が支援する居場所数は多くの地域で増加し、担い手層も大学生や働く世代へと広がり、多世代が関わる居
場所の形成が進んだ。

協議体の形成においても、児童分野や地域福祉分野の部署が参画し、寄贈品受入体制の強化や担い手育成など、具体的な制度づくりが進展した。
特に、愛媛・長崎・福岡などでは複数課が関与し、地域の課題を共有しながら支援の「入口」を設計する取り組みが進んだ。一方で、高齢者関連部署
の関与が限定的であった地域もあり、今後の改善課題として位置づけられる。

非資金的支援においては、実行団体間のネットワーク形成や他地域との連携が進み、事業終了後も継続的に対話・協働できる関係が生まれた。企
業との協働も「寄贈」だけでなく、保管スペースの無償提供、物流支援、人材協力など多面的な広がりを見せた。これらの取り組みは、地域の食支
援活動を支える基盤として大きな価値を持つ。

一方で、全国的な寄贈量の減少により、物流の確保が課題となりつつあり、圏域単位での共同配送・共同保管など、効率的な物流体制の検討が必
要である。また、寄贈情報の定期的な流通が地域によって偏りがあった点も改善の余地がある。事業費については契約当初より減額となったが、
企業寄付や財団助成を活用することで必要なインフラ整備を補完し、事業の質を維持できた点は妥当性が高いと評価できる。
総合的に見て、本事業は課題設定・事業設計・実施状況・成果のいずれの観点においても概ね想定した水準に達し、地域における食支援の持続可
能な仕組みづくりに大きく寄与した。ロジハブの全国的な展開、協議体の形成、多様なセクターとの連携、担い手育成の進展など、事業を通じて得
られた成果は、今後の圏域単位での食支援体制の構築に向けた重要な基盤となる。これらの知見を活かし、地域住民が安心して住み続けられる食
を通じたコミュニティづくりを継続的に推進していくことが期待される。

引用資料

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