【事後評価】「創造性」の格差を埋める~イノベーション人材となる機会を、すべての子どもに(特定非営利活動法人みんなのコード)
報告書要約
本レポートでは、人口減少地域を中心に子どもたちがデジタルテクノロジーを活用した創作活動に取り組める居場所づくりを行った3年間の実践と、その成果・課題をまとめています。
【背景】
近年、GIGAスクール構想の推進により、学校におけるICT環境の整備が進み、子どもたちがコンピューターやスマートフォンなどのデジタル機器に触れる機会は日常的なものとなりました。しかし一方で、日本の子どもたちのICT利用は「創造的な活用」が十分に進んでいないという課題が残されています。
さらに、社会では多様性を認め合う方向へと価値観が変化する一方で、発達特性や家庭環境などさまざまな要因により、子どもたちが「ありのままの自分でいられる場所」が不足しているという課題もあります。また、文部科学省の調査によると、不登校の児童生徒数は年々増加しており、既存の学校システムだけでは子どもたちの多様性を十分に受け止めきれていない現状も指摘されています。
こうした背景から、学校でも家庭でもない第三の居場所として、子どもたちが安心して過ごし、自分らしく創造的な活動に取り組める場の必要性が高まっています。
【インパクトレポートについて】
本レポートは、「『創造性』の格差を埋める ~イノベーション人材となる機会を、すべての子どもに~ デジタルテクノロジー×居場所創造事業」(以下、本事業)が創出した社会的インパクトと、持続可能な運営のポイントを明らかにすることを目的に作成したものです。
本事業は、一般財団法人日本民間公益活動連携機構が実施する休眠預金活用事業(2022年度通常枠)として、READYFORとみんなのコードが共同で実施したプログラムです。人口20万人以下の市町村に居住する10代(10〜18歳)の子どもを対象に、デジタルテクノロジーに触れながら自由に創作活動に取り組める居場所づくりを行う地域団体への助成および伴走支援を実施しました。
2023年に実行団体の公募・審査を行い、6団体を採択。助成総額は約2.2億円となり、事業期間は2023年8月から2026年2月までの約2年7か月にわたり実施されました。
【成果について】
3年間の取り組みを通じて、地域の子どもたちがデジタルテクノロジーに触れ、創作活動に挑戦する機会を広げてきました。
主な成果として、以下の成果が挙げられます。
延べ13,137人の子どもがデジタルテクノロジーに触れる
利用者のうち9.2%が不登校等の困難な状況に置かれた子ども
人口4万人以下の地域を含む6つの拠点が誕生
子どもたちの91%が「この場所で新しい挑戦をした」と回答
また、子どもたちの自己肯定感についても、「自分には、良いところがあると思いますか?」という質問に対し、83%から90%へ向上するなど、ポジティブな変化が確認されました。これらの結果から、地域におけるデジタル創作の居場所が、子どもたちの挑戦意欲や自己肯定感の向上につながる可能性が示されました。
引用資料
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