【事後評価】SB第3世代による九州位置(地域)価値創造事業(一般社団法人 SINKa)
報告書要約
九州では福岡市等都市部への人口一極集中や地域の担い手不足の深刻化により、地域コミュニティ維持が困難になっています。また近年、九州では毎年のように大雨、地震、台風など災害に見舞われ、地域によっては被害復旧の前に新たな災害が起き、そのたびに地域の存続が脅かされています。基幹産業である農林水産業も縮小している中で新型コロナウイルスを経て経済、生活、環境が変わりました。次世代を担う人材が都市部へ流出する今、新しい多様な価値観を持った地域リーダーを育成し、そのリーダーが中心となり、地域コミュニティを変革、先導する必要があります。
これらを踏まえ地域課題をビジネスという形で解決する、ソーシャルビジネスを構築する事業を行いました。
事業内容としては、九州においてソーシャルビジネスが地域の社会課題解決の手法として市民に認知され、社会的起業家が地域において継続的に輩出されるよう、セミナーやイベント、個別相談を九州各地で実施しました。実行団体には資金的支援に加えて、社会的起業家の事業推進に必要な組織基盤整備(目標設定、人材育成、資金調達等)や地域住民や企業・団体等パートナーとのマッチング等の環境整備支援を行いました。
また、多様なセクターとの連携や、農山漁村と都市間交流を促進し、事業の創出を目指すチャレンジセンターを資金分配団体であるSINKaと実行団体が各地域で開設した結果、九州においてソーシャルビジネスとして新たな商品・サービスが生まれ、利用者や活用機会が増え、各地域の社会課題解決に貢献しています。
チャレンジセンターが設立されたことで、実行団体のサービス・商品の認知拡大や販売促進、人が集まる拠点として有効活用されている事例も出始めています。
各実行団体は、自身で設定したアウトプット・アウトカムについて概ね達成しています。その成功要因の一つは、資金分配団体による定例会の継続的な実施と、状況に応じた支援でした。実行団体は事業の進捗を報告するために、毎月情報を整理することになり、成果や課題が明確化して、次の活動につながりやすくなります。また、相談する相手がいない経営者にとって、資金分配団体からのフィードバックやディスカッションは事業の推進にプラスの影響を与えました。
実行団体のマンパワーや強み弱み、課題は様々ですが、資金分配団体が実行団体に寄り添って支援を行ったことも、好評価でした。加えて、チャレンジセンターの設立によって、ソーシャルビジネスでの社会課題解決のインパクトが拡大しました。チャレンジセンターのような拠点が明確になると、そこに行って社会起業家に会える、話ができることで人が集まりやすくなります。またチャレンジセンターの近くにはソーシャルビジネスの現場があり、その現場に行ける、体験できることで、やってみようという意識が高まります。
今後もSINKaでは九州各地にSB第3世代チャレンジセンターを設立し、チャレンジセンター同士をネットワークして、さらなる社会起業家を育成し、九州の社会問題を解決していきます。
引用資料
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