【事業完了報告】高校生世代を支援する発達特性に応じたフリースクール事業|株式会社キズキ
事業総括
<総括>
事業開始前の仮説では、「学習・居場所の機会を無償提供する」ことで経済的な難しさを抱えた世帯から多くの高校生が当フリースクールを利用される想定だった。ところが、のべ約1000件の個別面談(お電話での面談含む)からわかったことは、現在有料の塾などを利用できていないひきこもりや不登校のお子さんを抱えるご家庭の課題は「経済困難性だけではない」ということだった。具体的には、ご自宅にひきこもりがちなお子さんにとっては「ご自宅から通塾先までの距離」が想定以上のハードルとなることがわかった。もちろん距離の問題をまったく想定していない訳ではなかったが、今回は高校生年齢のお子さんが対象ということで小中学生とは異なり電車で数駅の範囲は「通塾可能エリア」だと考えていた。しかし、実際には、当フリースクールの教室は交通の便がよい大阪梅田(大阪メトロ御堂筋線中津駅から徒歩5分)に設置したにも関わらず、そこから数駅の東三国、豊中市など(片道10分~20分圏内)にお住まいのご家庭からも「頻繁に通うには塾までの距離が遠い」とのお声を多数頂戴した。このことが主要因となり、事業期間累計のべ生徒数(のべ通塾回数)は143回と当初の事業計画を大きく下回った。ただし、当フリースクール(自習室)を利用してくださった生徒の方々について言えば「学習時間の増加」「将来への希望拡大」など前向きな変化が見られた。
<当事業の価値>
1)当事者、ご家族、高校など実態を詳細に確認し他の支援団体と学びを共有できた
当事業を通じて実施した当事者への個別面談、及び、関係機関へのヒアリングにより以下のことが確認された。これらの情報は成果報告会で他の支援団体にも共有し集団知とした。
●支援対象が「高校生」であっても「通塾先までの距離」は特にひきこもり傾向をもつ生徒さんの場合には大きなボトルネックであることが当事者家庭とのご面談から明確に把握できた。
●支援対象が「高校生」であっても「進学」だけがお悩み事ではなく、「将来の就労」についても相談先を求める声が一定数あることが確認された。(当社は同社内の就労移行支援ノウハウを利用しご相談に対応)
●不登校・発達障害などの課題をもつ生徒が多く在籍する高校10校へのヒアリングを通じて、大阪府においては「高校生に対する自治体からの支援が少ない」という点に関して、詳細に支援強化を求める声を確認できた。
2)ウェブを利用した認知・集客施策の成果データを他の支援団体と共有できた
●当事業の機会を活用しウェブを利用した様々な種類の認知・集客施策にチャレンジできた。その後結果データは詳細に残し成果を評価した。
●総括として「LINEと使った集客は費用対効果の面で最も有効」などの結果を成果報告会で他の支援団体とも共有できた。その後、個別に2団体から詳しい情報を求められたことから、当共有で一定の意味は残せたと感じている。
3)当事業を利用してくださった生徒の方々に対し貢献することで一定の成果は残せた
●のべ利用回数が想定を下回った反面、利用してくださった生徒の方々に対しては、「学習時間の増大」や「将来への希望拡大」の面で一定の貢献はできた。
●具体的には、利用アンケートの結果(回答数11件)として、「利用前と比べて学習時間が増えた生徒」が「7名」、「進路に希望が持てるようになった生徒」が「6名」であった。また、回答者全11名に対し「今後の進路は決まっている」状態とすることができた。
引用資料
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