【事後評価】社会的困難者を支えるローカルアクション(公益財団法人 南砺幸せ未来基金)
報告書要約
本事業は、人口減少や超高齢化による共助の衰退という社会課題に対応するため、社会的困難
者を支援するための多様な団体の活動を支援する取り組みとして実施された。事業には 12 の実
行団体が参加し、「社会的困難者とつながるためのアクセス環境の整備」「社会的困難者とつなが
り続けるためのサポート体制の構築」「社会的困難者と地域をつなげるための協働のしくみの構
築」という 3 つの方針に基づき活動が展開された。これにより、地域における孤立者の支援を軸
に、地域全体の総働体制の強化が図られた。
アウトプットの達成状況
本事業におけるアウトプットの達成状況としては、まず、12 の実行団体が社会的困難者とつ
ながるためのアクセス環境の整備を行った。各団体は、家事代行や買い物支援、学習支援、居場
所の提供といった多様なサポート体制を整え、社会的困難者が安心して相談し、支援を受けられ
る拠点を確立した。加えて、12 の地域において円卓会議やおせっかい会議といった地域住民と
つながる場が設けられ、地域全体の理解促進と協働の輪が広がった。さらに、各実行団体はアウ
トリーチ体制図やサポート体制図を作成し、地域の関係機関と連携する応援体制の構築が進めら
れた。
アウトカムの達成状況
アウトカムの達成状況については、社会的困難者が「つながる」「つながり続ける」「地域とつ
ながる」ための体制が整備され、孤立防止が進んだ点が成果として挙げられる。各実行団体は、
難病者や高齢者、移動困難者、外国人など多様な社会的困難者とつながるための取り組みを展開
し、支援対象者の拡大に成功した。また、支援を受けた社会的困難者が「応援する側」として活
動に関わるようになり、支援が支援を生む循環が生まれたことも重要な成果である。
総合評価
本事業の総合評価として、資金や人材などのインプットが、社会的困難者の支援という明確な
目的に沿って効率的に活用されたことが確認できる。特に、12 の実行団体が展開した多様な支
援活動が、アウトカムの達成に大きく寄与した。また、各団体の活動は、地域の支援ネットワー
クの構築につながり、地域全体の応援体制の強化に貢献した。さらに、難病応援センターの設立
は、社会的困難者が孤立せずに暮らせる環境づくりのモデルとして、他地域にも波及する可能性
を示している。事業終了後も、地域住民や関係者が主体的に関わる体制が維持されることで、持
続的な支援活動が見込まれている点も評価できる。
本事業は、資金的支援に加え、非資金的支援(人材育成、ネットワーク形成、関係者の伴走支
援)を組み合わせた包括的な支援モデルとして展開された。これにより、社会的困難者が孤立し
ない地域づくりに向けた具体的な実践モデルが提示され、今後の地域づくりにおいて重要な参考
事例となると考えられる。
引用資料
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