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  • 2024年度

全国・九州・熊本県

【事業完了報告】親を頼れない若者への自立支援事業|認定NPO法人トナリビト

団体
認定NPO法人トナリビト
種別
実行団体
事業
親を頼れない若者への自立支援事業
種別
緊急枠

事業総括


本事業は、既存の支援制度の狭間に置かれた若者や未成年者に対し、「緊急シェルター(okioki)」と「シェアハウス(NOA)」の2つの異なる機能をもつ居住支援を軸に、伴走型の生活再建支援を目的として実施した。
【事業の総括】 今年度は、2つ目の拠点となる女性専門シェアハウス「NOA」を増設したことで、短期利用専門の緊急シェルター「okioki」の回転率が向上し、それぞれの施設の役割(緊急対応と中長期的な自立支援)が明確化された。このことによって、これまで短期利用専門のシェルターに長期入居せざるを得ないケースがあったり、また女性専用の拠点がなかったことで、男女共同が難しい背景を抱える女性がシェルターに入らざるを得ない状況が改善され、それぞれの機能に応じた入居者をこれまで以上にスムーズに受け入れすることができた。児童相談所や保護観察所、警察といった公的機関からとの連携が深まっただけでなく、今年度は特に社会的養護で受け入れができなかった未成年者や、刑務所・少年院からの若年出所者など、既存の制度ではフォローが難しい複雑な背景を抱える若者たちをシェルターを多数受け入れ、その後の中長期的な住居に繋いでいくことができた。制度の狭間に陥った10代~20代の中でも特に、民間ならではの「緩さや自由さ」を必要とする層へ効果的なアプローチと、公的機関のニーズがうまく一致した結果だと感じている。
【本事業の価値】
1. 官民連携が深まったこと:シェルターを機能的に回転させられるようになったことから、即日に、柔軟に、様々なケースを受け入れることができ、若者との信頼関係の獲得にも繋がるほか、スムーズに自立支援に移行することができた。このような当法人の自立支援モデルは、児童相談所からの関心も非常に高く、今年度は児童相談所のケースワーカー向けに自立支援に関する研修を実施するなど、意見交換の場を作りながら、互いのリソースについて学び、ケースに応じて柔軟に連携する基盤となった。これにより、行政だけでは対応が困難なケースの受け皿としての地位を確立しつつあり、今年度は特に児童相談所からの相談・依頼が増加した。
2.若者主体の支援のあり方の提示: 当法人では、並行して子どもの権利擁護を推進する役割をになっており、子ども・若者の権利擁護の観点をベースに、若者が支援の過程でないがしろにされず、主体性を持って自立していける支援のあり方を提示できたと感じている。特に10代後半の若者たちは、従来の「閉じ込める」「ルールで縛る」「指導する」形ではなく、若者が主体となって「考える」「選択する」「決断する」ことを大事な権利として、当法人ではサポートを行ってきた。その支援の姿勢が、若者自身のエンパワメントに繋がっていることが、関係機関にも少しずつ認知されてきているように思う。ただ若者たちのニーズに応えるだけでなく、関係機関含め、若者たちを一人の人間として捉えなおし、それぞれの支援の在り方を見直す機会になることで、若者たちの支援のあり方がより良いものになるように引き続き働きかけていきたい。
3. 全国ネットワークの重要性: SNS相談をスタートした当初は想定外であった「県外からの相談」が今年度大幅に増加していることを通じ、他県の公的機関とも積極的に顔の見える関係性作りに取り組み、連携体制を構築した。支援団体の発信力の弱さや、若者たちからのリーチのしやすさと地域のリソースが一致していない課題も明るみになったが、それ以上に支援団体の数や力量などの地域格差の大きさを改めて感じさせられた1年だった。今後、県外ケースにどのようなアプローチが可能なのか、当法人で担うだけでなく、広域ネットワークのあり方や、支援リソースが不足している地域へのサポートの在り方など、全国的な課題として検討が必要な領域であると感じる。

引用資料

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