• 公開情報
  • 2022年度

島根県

【事後評価】社会福祉法人等との連携による災害福祉支援活動体制整備事業(島根県社会福祉協議会)

団体
島根県社会福祉協議会
種別
実行団体
事業
社会福祉法人等との連携による災害福祉支援活動体制整備事業
種別
通常枠(災害支援事業)

報告書要約


災害により深刻な被害を受けた被災者が、自力あるいは公的支援のみで生活復興を果たすのは容易ではない。特に、発災前から社会的脆弱性を抱えている人びとは、被災したことでその課題がより深刻化・長期化することが危惧される。そのため、社会的脆弱性を抱える被災者の生活再建・復興に向けて、様々な機関・団体・関係者が連携・協働し、支援ニーズに応じた切れ目のない支援を行っていく必要がある。そこで、フェーズにより想定される支援ニーズに対応するため、下記1~7の事業活動を実施した。
1災害ボランティア活動に必要な資機材の整備及び社会福祉法人の協力による保管倉庫設置並びに資機材搬出入体制の構築
2避難所等に福祉専門職の応援スタッフを派遣する「災害派遣福祉チーム」活動に必要な資機材の整備
3災害派遣福祉チームのコアメンバーによる先進地視察
4災害派遣福祉チーム「実践訓練」の実施
5災害派遣福祉チームの活動についての広報啓発活動
6被災地において災害ケースマネジメント展開への指導・助言を行う「災害ケースマネジメントアドバイザー」を設置、委嘱
7「災害ケースマネジメントモデル事業」により、市町村域において、一人ひとりの被災者の状況を把握し関係者が連携して生活復興に向けた個別的な支援を行っていくための平時からの体制整備を図る試行的事業を実施し、その成果等をまとめた冊子を作成
本事業は、これまで社会福祉協議会を中心に行われてきた「災害ボランティアセンター」の活動、避難所等に福祉専門職の応援スタッフを派遣する「災害派遣福祉チーム」の活動、生活復興の障壁となる個別的な生活課題の解決を図る「災害ケースマネジメント」による相談支援活動等の災害福祉支援活動について、福祉的支援に専門性を有する社会福祉法人等との連携・協働による展開を行い、社会的脆弱性を抱える被災者の生活復興において切れ目のない支援を目指し事業展開した。
事業成果として、1と2については、地域事情を鑑み、東西2か所に資機材の整備を行い、社会福祉法人の搬出入体制の構築を行った。これにより、いち早く資機材を届けることが出来、災害ボランティアセンターの立ち上げや災害派遣福祉チームによる迅速な被災者支援が可能となった。3について、先進地視察として岡山県 DWAT の視察を行い、平成 30 年に発生した倉敷市真備における大雨災害での対応や能登半島地震における支援内容、平常時の活動を共有することで DWAT 活動の実効性を高めることができた。また、限定的ではあるが隊員間の顔の見える関係性の構築ができ、広域的災害時における協力体制構築に向けての礎とすることができた。4については、DWAT 以外の機関・団体(JRAT、看護協会等)も対象とした、実際の支援活動を想定したシミュレーション訓練を実施した。従来からDWAT 隊員のみを対象としてきた研修に加え、多職種連携を想定したシミュレーション訓練を実施することで DWAT 隊員間や多職種との縦と横の関係性を構築する研修体系が確立されつつある。5については、DWAT 活動のリーフレットを 1,000 部作成し、DWAT 登録(協力)事業所や DWAT 隊員だけでなく、市町村行政(地域福祉担当課、防災担当課)に配付し、関係機関等に DWAT 活動を周知できた。また、外部要因ではあるが、能登半島地震をきっかけに関係者間における DWAT 活動の認知度が高まった。6については、島根県内における災害ケースマネジメントの導入・展開に関する指導・助言・技術的支援を受けることを目的に、災害ケースマネジメントアドバイザーを設置し、外部アドバイザー2名を委嘱した。平時や災害時には、災害ケースマネジメトを推進していくための体制整備に繋がった。7については、災害ケースマネジメントモデル事業を2か所指定し、災害ケースマネジメントによる災害福祉支援活動を進めるために平時からの取り組みを支援した。また、その取り組みを報告書にまとめ、県内に災害ケースマネジメントを広げるための土台が出来た。
これらの取り組みについては、島根県から活動が認められ、災害ボランティアセンター、災害派遣福祉チーム(しまねDWAT)、災害ケースマネジメントの3つの取り組みを一体的かつ連続性を持った取り組みに繋がるよう「しまね災害福祉支援センター」の設置となり、平時から取り組みを継続して行える体制となった。よって、休眠預金活用事業期間終了後もこれらの取り組みが継続して実施する仕組みとなった。
さらに、令和7年5月に災害対策基本法等が改正され、災害救助に「福祉サービスの提供」が位置づけられるなど、災害福祉支援活動に関する法整備も進んできており、国を挙げて災害福祉支援活動を展開していくことが想定される。そうした展開の中で、今回の休眠預金等活用事業は、まさに先駆けとなる事業展開であり、他県での取り組みに拡がるものと自負している。

引用資料

RELATED

同じプロセスの関連ナレッジ

MORE

他のプロセスの関連ナレッジ