• 公開情報
  • 2022年度

宮城県

【事後評価】水耕栽培で売上約2億。宮城県耕佑による福祉内製化事業。(有限会社耕佑)

団体
有限会社耕佑
種別
実行団体
事業
水耕栽培で売上約2億。宮城県耕佑による福祉内製化事業。
種別
通常枠(ソーシャルビジネス形成支援事業)

報告書要約


本事業は、一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)が公募する休眠預金等活用事業の一環として、株式会社クロスエイジを資金分配団体とする「九州のスター的な農家による農福連携事業」に採択され、有限会社耕佑が実施した「水耕栽培で売上約 2 億円。宮城県耕佑による福祉内製化事業」である。
事業実施地域である宮城県栗原市では、障がい者人口が約 5,000 人と推計される一方、就労意欲の高い障がい者に対して企業の受け入れが不足していた。企業が障がい者雇用を躊躇う理由として、どのような仕事を担当してもらえばよいかイメージしづらいという課題があった。本事業は、水耕栽培で年商約 2 億円を上げる農業法人・耕佑が、自ら福祉事業を内製化することで、農業と福祉をつなぐ基盤を構築することを目的とした。
事業期間を通じて、NPO 法人 BALOON(以下、BALOON)の設立(2023 年 12 月)および多機能型就継続支援事業所の開設(2024 年 7 月)を計画より前倒しで達成した。前倒しの背景には、2024 年のA 型報酬改定により地域の就労継続支援 A 型事業所が相次いで閉所し、行き場を失う利用者の受け皿が急務となったことがある。現在、栗原地域で稼働する就労継続支援 A 型事業所は BALLOON を含めて 2 事業所のみとなり、地域の障がい者就労を支える中核的存在となっている。アウトカムとして、A 型 9 名・B 型 5 名の利用者体制を確立し、月 10〜20 万円の黒字化を達成した点が大きい。さらに 2025 年 9 月には「くりはらアグリコンソーシアム」を設立し、耕佑・BALLOON・栗原市役所など 7 団体が参画する宮城初の農福連携コンソーシアムとして、農山漁村交付金(農福連携型)を獲得した。日立ソリューションズ東日本と連携し、ICF コードを活用した障がい特性の分析と作業の切り出しを進めており、テクノロジーを活用したジョブマッチングの仕組みづくりに着手している。事業運営においては、資金分配団体であるクロスエイジおよび評価アドバイザー河合氏による継続的な進捗確認が機能し、月次での精算管理と評価計画の見直しを適切に行うことができた。今後は、本事業で構築した基盤を活かし、コンソーシアムを通じた地域内での農福連携拡大を図る。
ナビゲーションマップの運用や ICF コードを活用したジョブマッチングシステムの開発を進め、障がい者の特性と農作業の特性を結びつける仕組みを近隣農業法人へ展開していく。本事業は、農業法人が福祉事業を内製化し、地域の障がい者就労の中核を担うモデルとして、休眠預金事業の趣旨に合致した高い社会的意義を有するものであった。ソーシャルビジネス事業として、「社会性×事業性×革新性」を具現化するモデルを構築することができたと評価できる。

引用資料

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