【事後評価】鳥取クリエイティブプラットフォーム構築事業(鳥取クリエイティブプラットフォーム)
報告書要約
1.報告書要約
本事業(鳥取クリエイティブプラットフォーム構築事業)は、他県に先行する人口減少な
どで地域活力の低下が進む鳥取県において、限られた社会的資源を有機的に結び付け、地域
活力の維持を質的に向上していくことためのプラットフォーム・中間支援機能が整ってい
ないことなどを解決すべき社会課題としてとらえ、そのような体制を整えることで、人口減
少で社会的資源が減少する状況下でも、創造性・革新性にあふれた活動が継続的・連続的に
展開され、その恩恵を地域住民が持続的に享受し、他の地域と同等かそれ以上に豊かな暮ら
しのある地域となっていることを中長期アウトカムとして目指すものであった。
本事業では、事業期間中に目指す短期アウトカムとして、A 実践活動が活性化しているこ
と、B 評価を通じた連携協働体制が構築され団体等が相互に切磋琢磨していること、C中間
支援組織の組織的・財政的基盤が整っている状態となることの3つの柱(軸)を設定し、こ
れらに対応したアウトプット・事業活動を展開した。
アウトプット・アウトカムそれぞれに設定した評価指標を全体としてみると、概ね達成し
ているものの、一部未達成のものもある。目標を達成できなかった指標については、その要
因の考察を踏まえて、今後の活動における課題として対応を練る必要がある。なお、全体的
に事業の実施に遅れが生じたことから、事業終了時点でその成果が十分にあらわれていな
い可能性もある。
事業実施にあたっては、地域の文化拠点等と連携した交流事業の実施、障害者アートに取
り組む団体との広報面での協力、鳥取県等の公的機関に対する随時の報告等、地域内の関係
主体との連携に努めた。調査研究では研究者その他の専門家の協力を得たほか、全国組織で
ある「アーツカウンシル・ネットワーク」にオブザーバー参加するなど、地域外との連携も
積極的に進めた。その結果、県外の団体から声がかかり、取り組みを紹介する機会を得られ
たことなどが波及的・副次的効果としてあげられる。
事業全体で相当の費用を投じて整備した仕組み(人的ネットワーク、Web サイトでの情
報発信、印刷物の配布など)で既存団体が創造してきた価値が可視化され、これらの成果の
一側面として、目標を若干上回る寄付等が集まった。ただし、現時点では費用対効果の面で
は限定的と言わざるを得ず、今後さらに共感の輪を広げ、この支援が安定的なものとなるよ
うに努力し、その成果を含めて改めて評価を行う必要がある。
3
本事業の目指す中長期アウトカムの観点からは、新規で 4 団体の参加表明があったこと
は重要な成果であり、その要因としては、交流事業の積み重ねで関係を築いてきたことなど
が考えられる。一方、法人化にあたって多分野のステークホルダーを役員として巻き込むこ
とが出来なかったことは大きな課題である。目指す組織のあり方や具体的に期待される役
割やメリットが当該関係者に伝わらなかったことが要因と考えられるため、これらを整理
し、改めてコミュニケーションをとっていく必要がある。
以上を踏まえた全体の評価としては、「課題やニーズの適切性」「事業設計の整合性」につ
いて「想定した水準にあるが一部改善点がある」、「実施状況の適切性」「事業成果の達成度」
について「想定した水準までに少し改善点がある」との結論に至った。
外部評価委員からは、本事業で取り扱った活動を発展させるために、1公的機関と TPlat
を代表とする県内民間アート団体・個人の共同作業によるアーツカウンシル構想の推進、2
文化セクション以外の分野との連携のためのコーディネートの2点の提言が寄せられた。
評価活動は全般的に困難を極めたが、ToC の作成が事業期間全般にわたり重要な指針と
なったほか、PO の献身的な支援がなければ事業が完遂できなかったのではないかと思われ
る。事業期間の最終日に開催された中国5県コンソーシアムの報告会は大いに学びとなっ
たので、事業開始前や事業期間中に積極的にも交流を図っておくべきだったかもしれない。
引用資料
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