【事後評価】はじまるよ!地域課題を「お金の地産地消」と「みんなで応援団」で解決していく、幡多(はた)のHATA(旗)プロジェクト!(HATA)
報告書要約
みんなでつくるまちづくり財団HATA!(以下、当財団)は高
知県の西南端の6市町村から構成される、人口8万人弱の
「幡多(はた)地域」において立ち上げたコミュニティ財団だ。
当財団の問題意識は、地域課題が多くあるにも関わらず、
行政や名士など一部の人たちの課題にとどまり、住民が「自
分には関係ない」「変化をつくることはできない」と感じ住民
間でムーブメントが広がらないことだ。
この課題を解決するために、当財団では住民が地域課題に
対してのアクションを変化させムーブメントの担い手に加わ
る事業設計で財団を立ち上げ、今後の財団運営もそれを基
軸に展開していく。
本報告書ではその視点での評価を行い、当財団が「人の変
化のフロー」をつくれているかを計測・分析した。
結果、当財団が誕生し助成事業を行うプロセスを通じ、住民
にとったアンケート(詳細 p.49)からは、イベント参加しアン
ケート回答くださった95%の方が「気づく・知る」以上の「人の
変化のフロー」に該当する変化を得たことが確認され、さら
にそのうちの35%もの人たちが「参画する・発信する/創造す
る」と地域課題に取り組む具体的なアクションへ行動を移し
たことが確認された。
また、自由記述のコメントやインタビューから「知る・
気づく」変化を得た方々からは「宿毛市や幡多の現状がわか
り、今とこれからを生きる自分たちが今やらなければいけない
事を示唆してくれた」「街をよくしようと動く人たちがたくさんい
ることを知れ嬉しかった」という声があがり、
「参画する・発信する/創造する」変化を得た方々からは
「私にもできた。他の人にもそういう機会を得てほしい」「学生
たちが地域の人たちとつながるチャレンジのプラットフォーム
をこれからもHATAに担ってほしい」とコメントをもらった。
上記アンケートやコメントにあるように、当財団がなければ生
まれなかったかもしれない「気づき」「つながり」「新規の事業」
など住民が「地域の課題が自分たちに関係がある」「自分た
ちにもまちや暮らしを良くする変化をつくることができる」と考
え、住民間でムーブメントが広がるのを後押しする役割を当
財団が担えたことを確認できた。
これを計測・分析し確認できたことは事業設計や活動の振り
返りとなっただけでなく、当財団の意義と誇りを感じ、そして継
続していく意欲を高めることにつながった。
当財団の沿革と現状は、
2022年7月〜|財団立上げ準備を開始
2023年10〜12月|設立寄付キャンペーン(403名407万円
の寄付が集まった)
2024年4月|一般財団法人化
2024年4月〜2025年2月|テーマ型助成を実施(約35万円、
4団体採択)
2025年春|公益財団法人化見込み
と、事前評価後に設定した目標に到達した。だが財団として
の実績はまだ少なく、本事業後の発展の余地は十分
に残しているので良いご報告をできるようにしたい。
当財団の特長として、母体がソーシャルセクターではない事
業会社だったため、立上げプロセスやネットワーク形成、今後
の事業持続化に向けた施策に特長があると指摘を受けた。
1つは得意とするイベントや情報発信(デザイン含む)の経験
を生かし「対象地域(6市町村)のイベント情報をパンフレット
にまとめ配布する事業」や「パンとイロイロフェスのような地域
で共創イベントの実施」を通じ、関係者を増やし、協働や共感
・認知の輪を広げたこと。(設立寄付募集の前にSNSフォロ
ワー1000人近くに到達)
もう1つは財団を立ち上げるという2度は来ないチャンスを生
かし「普段はなかなか会う機会を作れないが今後
つながりたい層(病院・金融機関・交通会社・行政・商工会議
所等)」に積極的に会う機会をつくったことだ。
結果、想定外の成果に記載したように多くのご相談や声がけ
をいただくようになり当財団の存在感を高められた。
最後に。当財団スタッフにとって寄付募集も助成事業も初の
体験で感動の連続だった。当財団自身が寄付や応援を受け
ることの心強さを実感し、助成事業では少額に関わらず団体
が生まれ活動を通じ1000名超えの受益者が生まれた。調査
では学びと交流のイベント「まちの作戦会議」が人を変化させ
たことを計測できた。
一連を通じ、こうしたチャレンジの連鎖が幡多地域のワクワク
する未来をつくるに違いないと自信を持てた。
本事業の2年半は我々スタッフがコミュニティ財団という「まち
にチャレンジの物語を広げることができる装置を持つ価値」に
気づき、「事業設計→実行→振り返り→評価のプロセス」を身
につける貴重な機会となり、資金的・非資金的支援を提供くだ
さった(一財)日本民間公益活動連携機構、(一社)全国コミュ
ニティ財団協会、共に励まし合った同期の財団の皆さんへの
感謝はしてもしきれない。
事業の持続化に向け課題はあるが、柔軟に組織運営を変容
させながら持続力を高め、3年後には次のステージに立てる
よう本事業での経験ノウハウを活かすつもりだ。
引用資料
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