• 公開情報
  • 2022年度

大阪府

【事後評価】堺市における地域の居場所のトータルコーディネート事業(堺市社会福祉協議会)

団体
堺市社会福祉協議会
種別
実行団体
事業
堺市における地域の居場所のトータルコーディネート事業
種別
通常枠(草の根活動支援事業)

報告書要約


〇事業背景・目的
校区福祉委員会が全ての校区で実施するサロンや喫茶活動等が活発であったが、高齢化や担い手不足等により活動の縮小が問題となっている中、新たな居場所としてのこども食堂が増加している。それに伴い、支援・裏メニュー支援の居場所はこども食堂を中心に広がりつつある。支援目的の居場所は当事者やピアサポート的な活動が中心で校区単位より広域で活動している。社会福祉法人等による専門性を持つ居場所が少ないため、堺市社会福祉協議会(以下、堺市社協)の「地域づくり」を居場所の力で推進し、重層的支援体制整備事業の「参加支援事業」「地域づくり支援事業」の具体的推進方策として、校区単位の分析を基盤とした、交流・支援目的の居場所づくりを中心とする居場所の総合化に取り組む。
〇3年間の主な取組
➀校区単位の居場所アセスメントの実施
各校区の居場所の状況や支援機能を交流目的の居場所(1次支援)、支援・裏メニュー支援の居場所(1.5次支援)、専門的支援の居場所(2次支援)という段階的支援モデルとして整理し、資源の現状や課題を可視化した。
➁継続的アウトリーチの実施
日常生活圏域コーディネーターおよび休眠担当がこども食堂等を訪問し、伴走型支援や、相談対応やケース共有、関係機関との連絡調整等を行った。
③支援機能の強化
実践者向け研修、支援会議の開催、行政・専門職との協働を通じて、1.5次支援機能の拡充を図った。
④専門的支援モデルの検討
専門的支援の居場所(2次支援)に関する検討会や先進地視察等を実施し、2次支援の居場所のあり方や必要な機能、運営面の課題等を整理した。
〇成果
量的成果として、こども食堂の校区充足率が58.7%から80.4%となった。また、1.5次支援を行っている居場所は36%から52.2%へ拡大した。
質的成果として、こども食堂実践者へのアンケート結果の比較から、「気がかりなこども」への意識向上、専門機関への相談の増加、支援会議の実施等が確認できた。地域活動とフォーマル支援の協働事例が蓄積され、居場所が早期発見・早期対応の入り口としての機能につながっている。
また、2次支援の居場所については、モデル構築に向けた基盤整理が進み、制度化に向けた方向性が明確になった。
これらの成果は、アウトリーチ体制の整備と段階的支援モデルの導入という活動が、成果指標の改善につながったことを示している。
〇今後の重点課題
第一に、2次支援機能の制度的確立である。小6や中3の学齢期や複合多問題を抱えるケースに対応できる拠点整備と人材確保が求められる。
第二に、アウトリーチおよび伴走支援体制の継続であり、人材・財源確保と体制づくりが重要となる。
第三に、居場所の未充足校区への重点的な支援を進めるとともに、各校区において一定水準の支援が行われるよう、取組の充実と質の向上を図っていくことが必要である。
本事業を進めることによって、居場所を基盤とした予防的支援モデルの実施に向けた基礎を築いた。今後は、構築したモデルの定着とさらなる発展を推進し、中長期的なアウトカムとして社会的孤立の減少を図ることで、地域共生社会の実現に寄与していく。
〇結論
堺市社協は2つの休眠預金活用事業で得た知見等を活用し、公的な機関(フォーマル)と地域を基盤とした活動(インフォーマル)の協働をさらに促進し、地域のにぎわいやつながりづくり、複雑化・複合化する課題を抱える世帯への支援の仕組みづくりを今後も継続し推進する。また、財源を含めて様々な社会資源を調達・確保し、先駆的な地域福祉実践を展開していく。

引用資料

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