• 公開情報
  • 2022年度

滋賀県

【事後評価】遊びによる学びを中心としたフリースクールと地域づくり (スキニシー学校)

団体
スキニシー学校
種別
実行団体
事業
遊びによる学びを中心としたフリースクールと地域づくり
種別
通常枠(草の根活動支援事業)

報告書要約


事業概要
本事業は、滋賀県栗東市の「浅柄野(あさがらの)」を拠点とする「スキニシー学校」が、学校での管理的で画一的な教育によって孤立した子どもとその保護者の課題解決と、学校ならびに地域社会の教育観の変容を目指して実施したものである。
事業の核心は、自然の中での自発的な「遊びによる学び」を、映像や語りによって可視化(見える化)することにある。保護者、教員、地域住⺠の教育観の変容を促し、地域全体が子どもと大人の双方にとっての学びの場となることを中⻑期的な目標としている。
アウトプットの達成状況
アウトプットは、当初の計画を概ね達成、あるいは大幅に上回る成果を収めた。フリースクールは週 2〜3 日の頻度で安定的に開校され、登録者数は目標の大きく超える 107 名に達した。また、「見える化」として 331 本のエピソード抽出と 50 本の映像制作を行い、上映コンテンツ、書籍出版、ホームページ整備等のツール整備を完了させた。教員向けキャンプ(TIC)も計 6 回開催され、教員や教育保育関係者が自身の教育観を問い直す基盤が整備されたほか、生活クラブ生協や地域住⺠との定期的な連携体制も構築された。
アウトカムの達成状況
アウトカムについては、対象者や地域社会において顕著な変化が見られた。アンケート回答者の 100%がスキニシー学校を「自らの居場所」と感じており、憔悴していた子どもたちが主体性を取り戻し、孤立していた保護者も孤立を解消するなど、心理的安全性の確保が子どもと保護者の成⻑につながった。連携学校数は目標を上回る 19 校へと拡大した。教員の実践報告数や寄付金収入といった定量的目標には課題が残るものの、映像視聴を通じた教育観の「揺らぎ」の創出や、地域住⺠や地域事業者との互恵的な関係構築といった質的な変化は着実に生じている。
総合評価
本事業は、中⻑期目標である「地域全体が学びの場となる」状態に向け、質の高い重層的な成果を達成したと評価できる。最大の成功要因は、活動の土台として、「森のようちえん」の活動から⻑年にわたり醸成された「遊びによる学び」「自由の相互承認」などの文化を共有するコミュニティが存在していたことと、その可視化を、対象ごとに最適化して実践したことにあると考えられる。今後は、活動の意義を学術的にも発信する「ラボ(研究所)」としての機能を強化しつつ、相互扶助と自主事業を組み合わせた自律的かつ持続可能な運営体制への移行が期待される。

引用資料

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