• 公開情報
  • 2021年度

福岡県

【事後評価】不登校でも安心できる社会づくり事業(認定NPO法人 箱崎自由学舎ESPERANZA)

団体
認定NPO法人 箱崎自由学舎ESPERANZA
種別
実行団体
事業
不登校でも安心できる社会づくり事業
種別
通常枠(草の根活動支援事業)

報告書要約


本事業の大きな目的として、不登校児童生徒が孤立せず安心して自身の学びの場、育ちの場を選択しやすい社会
にすることにある。そのためにはフリースクール等学校以外の民間教育施設利用に対する家計支援制度の導入を図るこ
とが必要と考え事業を遂行していった。
結果、事業成果として、「民間教育施設利用に対する家計支援を考える調査研究部会(以降調査研究部会)」
の立ち上げ、協議を経て実施した自治体アンケート、首長懇談は家計支援制度実施につながった。具体的には事業期
間内に福岡県大野城市ではフリースクール利用に対する家計補助を実施し、また自治体への質問、市長懇談を経て
福岡県古賀市でも、2025 年度からの予算案にフリースクール利用への家計補助予算を盛り込み公表するに至った。ま
た久留米市でも支援を始めることを発表した。団体や属性の違いを越え「調査研究部会」を立ち上げ運営できたことは
休眠預金活用事業があればこそであり、制度導入へ向けて福岡県内自治体への質問状送付とその回答分析、それに
続く首長懇談の機会設定、地方議員に対して「不登校理解を深めるための学習会」開催、こうした機会の設定は制度
を求める声が大きいこと、そのためには官民のパートナーシップが重要であることを改めて確認することにつながった。これま
でも不登校支援の拡充を求める声は上げてはいたが、福岡県内において不登校支援に特化した全自治体に向け質問
状の送付や首長との懇談会の実施は初めてのことであり、このことは「調査研究部会」を立ち上げたことによる大きな成
果と考えている。
事業開始当初は民間教育施設における不登校児童生徒の自己肯定感自尊向上を計ることや各団体の活動振り
返りを目的としていた「自己評価シート」も行政機関とのヒアリングを通じて公民間、民間教育施設同士の情報共有の
意味合いを強めた「情報共有シート」にブラッシュアップし、今後、制度導入を広げるためのツールとして教育行政に対し
て提案するに至った。2022 年以降、コロナ禍の影響もあり、福岡県内の民間教育施設は大幅に増加しているが、所
管部局の存在しない民間教育施設を公民共に把握するための手段として「情報共有シート」の活用は今後大いに有
効と考える。
また「学校復帰以外の選択が学校現場に普及するよう働きかける」ことを目標として置いていたが、この点においても、
「福岡県こども計画」から「学校復帰率の目標値」の文言を削除することが、出来た点は大きな成果と言える。このことは
当法人スタッフ(事業担当者)が「福岡県こども計画」策定に関する委員に委嘱されており、その会議内の発言にて学校
復帰率目標値削除の回答を得ており、これまで培った関係性を本事業と絡めて成果として残すことにつながった。
こうした家計支援導入への調査研究部会の立ち上げ、首長懇談の取り組み、民間教育施設連携の取り組みは新
聞メディアでも取り上げられ、当法人の信用性向上に大きく寄与し、児童生徒数が増加した一因ともなった。
本事業においては自団体のみならず、他機関、他団体への働きかけが重要であり、法人のこれまでの活動により促進
した側面が大いにあったと考える。これまでの学校第一主義的な考えが本事業期間内のみで、革新的な制度設計や劇
的な変化を起こしたとまでは言えない点もあるが、これまでの積み重ねと休眠預金活用事業の相乗効果により、変化を
産み出した。具体的変化に関しては以降の報告書を確認頂くが、更に不登校児童生徒への拡充の必要性を社会に
訴えかける大きな一歩につながったと考える。

引用資料

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