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福岡県

外部評価|休眠預金等活用事業におけるコロナ緊急助成事業における外部評価

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第三者評価・外部評価とは

事業の「社会の諸課題の解決を図る」という成果の観点について、評価の信頼性及び客観性を確保するため、外部の第三者により評価を実施しています。事業規模、重要性、国民的関心度、革新性の高さ、発展性等の観点よりJANPIAで対象事業を選定し、資金分配団体および実行団体とあらかじめ合意した上で、自己評価とは独立した形で評価が行われます。
2020年度コロナ枠では以下の事業を選定し、外部評価を実施しました。
このページではその報告をご紹介します。

■社会的脆弱性の高い子どもの支援強化事業

〈資金分配団体〉公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
〈実行団体〉特定非営利活動法人SOS子どもの村JAPAN
〈評価実施者〉NPO組織基盤強化コンサルタントoffice musubime 河合将生

■AI要約 養育に困難を抱える家庭を支える「子どもショートステイ」事業を対象に、コロナ禍における虐待防止や家族の分離予防の成果を検証した外部評価報告書。ショートステイ専用ハウスの整備や専任スタッフ配置による支援体制の強化、関係機関との連携の効果を分析するとともに、アセスメント手法の開発や行政事業への展開など、家庭支援の実践から得られた知見を整理している。 ■本報告書のエグゼクティブサマリー
●事業概要:
養育に困難を抱える家族向け一時託児施設「子どもショートステイ専用ハウス」の増設なら
びに専任スタッフの配置・関係機関との連携による支援体制の強化
●評価の力点:
・アウトプットとアウトカム(成果)を注力事項
・特に「受益者」に対する成果および、その主要な要因についての分析
・ニーズ把握や活動の質的内容、実施プロセスなどの分析・評価
●評価方法:
・実行団体の自己評価を元に、第三者の立場から事業成果を可視化し、自己評価を補完する
第三者評価として実施
・アンケートやヒアリング・対話により、評価内容整理、再確認、更なる成果と課題抽出を
行なう

●活動による結果と明らかになったこと:
【ハウス設置による受入定員の増加(活動①)】
(事業目標の達成)
事業計画では、アウトプットとして「子どもショートステイの受入定員が増え、希望した時に利用できる」を設定、「ショートステイ申込に対する受入割合の増加」を指標とし、子どもの受入率が、2020年8-9月の厳しい状況(受入率37.8%)から7割となることを目標値としていたが、受入数の大幅の増加とともに申込件数も増加(分母の増加)
したため、通年の受入率は6割(設置後の1年間平均59.2%)増加の結果となった。目標値には届かなかったが、受入日数の増加につながり、利用者が希望した時に利用できる環境に寄与。また、当初は、受入数を増やすことや申込に対する受入率の向上を目標としていたが、事業実施を通して、配慮を必要とする子どもの受入時には、基準(子ども2名に対してスタッフ1名)以上のスタッフ配置が必要となるなど、受入数/受入率以外に、「配慮項目や負担度合いなどの数値化」や「受入時の質の低下につながらない適正な受入数」について検討するきっかけとなり、適正な稼働率を模索したことも背景にある。

なお、総受入数等の実績については以下の通り。

<総利用日数>
子ども数×日数:延べ1,143日、家族数×日数:663日
<利用人数>
子ども:延べ336人、家族:延べ188家族、きょうだい児利用:95家族
受入実施件数が188件、辞退が71件、受入不可が139件あり
(受入対応可能数259件/398件により、受入率59.2%)
※出典「子どもショートステイ受入実績」
(利用者の継続的利用)
繰り返し利用する家族が多く、繰り返し利用しながら生活を維持することに寄与していることが確認された。子どもの心身の安定と保護者の精神的、身体的安定をもたらし、家族の分離を防ぎ、家庭養育のセーフティネットの役割を果たしているのではないか。

【継続的な家族の支援による一時保護の予防(活動②)】
(事業目標の達成)
・事業計画では、アウトプットとして「継続的な家族の支援により、一時保護が予防できる」を設定、「受入後の継続支援コーディネート数」を指標とし、目標値を5件としていたが、定量的成果として、継続利用5回以上が12世帯/23名、継続支援コーディネート数も7件となり、目標を超えて達成。ショートステイは繰り返しの利用がポイントであり、継続利用や継続的な家族の支援が、一時保護の予防に貢献していることが確認できた。

(育児放棄や虐待への回避の可能性)
・定期的な預かりが、育児を休み、リフレッシュの機会となること、家庭支援策を検討し深刻化しないような支援などを実施することにつながり、育児放棄や虐待の回避への可能性が確認できた。

(利用者傾向とニーズの把握/連携支援の事例創出)
・利用理由を問わない誰でも利用できるサービスであるため、多様なケースに触れることで利用者(支援対象者)の傾向の把握ができ(定性的成果)、養育支援の必要性を見極めるための「アセスメントシート」の導入、保護者とのコミュニケーションの工夫、養育者としての役割や養育の質の向上、行政へのフィードバックの実施を通して継続的な支援につなげ、継続利用の事例や保護者との関係性の構築、里親ショートステイへの接続などの事例が生まれたことが確認できた。

(更なるニーズの確認)
・受付件数は事業期間終了後も、継続して増加をしており、子どもショートステイのニーズの高さと認知の広まりをうかがわせる。

●アウトプットやアウトカムに寄与した実行団体の持つ強みと、強みを支える人材が本事業を通して得たもの(learning)や成果物、社会的な成果

(団体の価値観や経験の蓄積による功能)
本事業の結果として、多くの受益者に接し寄り添う中で、受益者の実態(ニーズの質的・量的な面、抱える課題、属性など)を把握することにつながり、さらにそれを支援内容・担当者間のコミュニケーションや関係機関へのフィードバック、政策提言につなげていった。これは実行団体の強みである「実践」から社会を変えていくあり方がもたらし
たものであり、その基盤として、経験のある人材と要支援家庭への支援に必要な「大切にしている価値観や考え方、まなざしや姿勢、養育里親の取り組み経験の蓄積」があったことが大きい。

(今後の事業への示唆)
受入数の拡大はマンパワー不足や人員体制の整備の必要性に迫られることになるとともに、受入を通して「たくさんのことが見えてきた」こと、「得られた気づきや教訓、課題があること」も成果。「子どもアセスメントシート」の導入は成果物の一つ。具体的には、ファミリーソーシャルワーカーの役割の重要性、スタッフの養育補助者から養育者としての役割への変化と「養育の質」の向上、アセスメントシートの効果的な活用と保護者とのコミュニケーションや行政へのフィードバックにつなげていくこと、それらにより団体内部だけでなく、「地域で支える体制整備/仕組みづくり」をしていくことなど、今後の必要な取組みを明らかにすることになった。

「実践」を通して、家庭支援のイニシアティブをとれるようになり、行政へのフィードバックや提言につなげた。その結果として、休眠預金事業終了後、行政の委託事業として継続につなげ、さらなる支援制度の受託や必要な事業提案につなげている。

引用資料

お問い合わせ先

  • 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

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