「2021年度通常枠 中国5県休眠預金等活用コンソーシアム休眠預金活用事業報告書」を発行|特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター(中国5県休眠預金等活用コンソーシアム)|成果物レポート

休眠預金活用事業の成果物として資金分配団体や実行団体で作成された報告書等をご紹介する「成果物レポート」。今回は、資金分配団体 中国5県休眠預金等活用コンソーシアム(特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター、公益財団法人とっとり県民活動活性化センター、公益財団法人ふるさと島根定住財団、特定非営利活動法人岡山NPOセンター、特定非営利活動法人やまぐち県民ネット21)が発行したレポート『2021年度通常枠 中国5県休眠預金等活用コンソーシアム休眠預金活用事業報告書』を紹介します。

2021年度通常枠 中国5県休眠預金等活用コンソーシアム休眠預金活用事業報告書 [2021.10-2025.3]
~人口や機会、経済などさまざまな格差の是正に向けて~

「中国5県休眠預金等活用事業2021」では、資金分配団体5団体と、中国地方5県に香川県を加えた実行団体7団体の計12団体が、多様な格差の是正をテーマに活動を行いました。
実行団体は、その専門性や地域性を活かし、体験機会の創出、支援環境の整備、地域経済の活性化、関係人口の増加といった活動を通じて、人口の格差、機会の格差、経済の格差の是正に取り組みました。資金分配団体である『中国5県休眠預金等活用コンソーシアム』は、社会的インフラの格差(特に地方や人口が少ない地域における市民活動団体の不足)に注目し、実行団体の事業支援や組織基盤の強化に取り組みました。
この報告書では、公募で採択された実行団体と資金分配団体の社会課題解決に向けた活動の成果や課題、そしてこれからの展望をまとめています。

 

【事業基礎情報】

資金分配団体特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター
公益財団法人 とっとり県民活動活性化センター
公益財団法人 ふるさと島根定住財団
特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
特定非営利活動法人 やまぐち県民ネット21
事業名中国5県休眠預金等活用事業2021
活動対象地域中国地方、香川県
実行団体一般社団法人 フウド
特定非営利活動法人 ほほえみの郷トイトイ
一般社団法人 鳥取クリエイティブプラットフォーム
ワークアット株式会社
特定非営利活動法人 妊娠しぇるとSOS
特定非営利活動法人 未来ISSEY
特定非営利活動法人 三段峡-太田川流域研究会

事業完了にあたり、成果の取りまとめるために実施されるのが「事後評価」です。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。今回は、2025年3月末に事業完了した2021年度通常枠【地方における10代の居場所づくり支援事業|カタリバ[21年度通常枠]】の事後評価報告書をご紹介します。ぜひご覧ください。

事業概要等

事業概要などは、以下のページからご覧ください。


事後評価報告

事後評価報告書は、以下の外部リンクからご覧ください。

・資金分配団体

・実行団体  

事後評価報告|石川県珠洲市における小中高生向けのメディア教育拠点づくり|ガクソー(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|地域ネットワーク型ユースセンター金沢|YOUTH PACE(第3職員室)(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|子どもたちの明日になないろの橋をかける包括的プロジェクト|OMUTA BRIDGE(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|沖永良部島の10代に多様な機会と居場所を届ける、えらぶ未来教育事業|えらぶ手帖(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|高校生の主体性を育むたまり場「ぜん」のインキュベーション事業|WeD(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|総合支援型ユースセンター事業|こおりやま子ども若者ネットワーク(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|放課後スペース INBase|f.saloon(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|北海道砂川市「‘本当の社会で生きる力’を育む子どもの居場所」創造事業|みんなの(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|持続可能なユースサードプレイス運営モデルづくり@岩手町|SET(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|まちの縁側おのみちユースセンタープラットフォーム事業|むかいしまseeds(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|子ども・若者の居場所づくりを中心とした包括的支援|もも(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|高校生の居場所づくりプロジェクトSTUily|スタイリィ(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|ごのへラーニングセンター ~「Z世代×地域」における価値共創を目指した場づくり~|わのまち(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon 事後評価報告|中高生が自分たちで居場所を作る「ユースセンターづくり」プロジェクト|セブンシーズ(カタリバ|実行団体)[外部リンク] button icon


【事業基礎情報】

資金分配団認定特定非営利活動法人 カタリバ

[コンソーシアム構成団体]
特定非営利活動法人 エティック
事業名地方における10代の居場所づくり支援事業

<2021年度通常枠>
活動対象地域日本全国
実行団体・特定非営利活動法人 ガクソー

・一般社団法人 YOUTH PACE(一般社団法人 第3職員室)

・一般社団法人 OMUTA BRIDGE

・一般社団法人 えらぶ手帖

・特定非営利活動法人 WeD

・特定非営利活動法人 こおりやま子ども若者ネットワーク

・特定非営利活動法人 f.saloon

・特定非営利活動法人 みんなの

・特定非営利活動法人 SET

・特定非営利活動法人 むかいしまseeds

・一般社団法人 もも

・一般社団法人 スタイリィ

・一般社団法人 わのまち

・特定非営利活動法人 セブンシーズ

事業完了にあたり、成果の取りまとめるために実施されるのが「事後評価」です。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。今回は、2023年3月末に事業完了した2020年度通常枠【コロナ・災害常態の中の新しい災害対応準備|ジャパン・プラットフォーム[20年度通常枠]】の事後評価報告書をご紹介します。ぜひご覧ください。

事業概要等

事業概要などは、以下のページからご覧ください。


事後評価報告

事後評価報告書は、以下の外部リンクからご覧ください。

・資金分配団体

・実行団体


【事業基礎情報】

資金分配団特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム
事業名コロナ・災害常態の中の新しい災害対応準備
<2020年度通常枠>
活動対象地域全国
実行団体・特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
・一般社団法人 ピースボート災害支援センター (PBV)
・特特定非営利活動法人 ワンファミリー仙台

事業完了にあたり、成果の取りまとめるために実施されるのが「事後評価」です。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。今回は、2022年3月末に事業完了した2019年度通常枠【中国5県休眠預金等活用コンソーシアム休眠預金活用事業|中国5県 休眠預金等活用コンソーシアム】の事後評価報告書をご紹介します。ぜひご覧ください。

事業概要等

事業概要などは、以下のページからご覧ください。


事後評価報告

事後評価報告書は、以下の外部リンクからご覧ください。

・資金分配団体

・実行団体


【事業基礎情報】

資金分配団中国5県 休眠預金等活用コンソーシアム
(幹事:特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター)
事業名中国5県休眠預金等活用コンソーシアム休眠預金活用事業<2019年度通常枠>
活動対象地域中国地方
実行団体・たすき 株式会社
・特定非営利活動法人 子どもシェルターモモ
・特定非営利活動法人 湯来観光地域づくり公社
・特定非営利活動法人 NPO狩留家

事業完了にあたり、成果の取りまとめるために実施されるのが「事後評価」です。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。今回は、2022年3月末に事業完了した2019年度通常枠【中核的災害支援ネットワーク構築|全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)】の事後評価報告書をご紹介します。ぜひご覧ください。

事業概要等

事業概要などは、以下のページからご覧ください。


事後評価報告

事後評価報告書は、以下の外部リンクからご覧ください。

・資金分配団体

・実行団体


【事業基礎情報】

資金分配団特定非営利活動法人
全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)
事業名中核的災害支援ネットワーク構築
〜大規模災害に備え、ネットワーキングから始まる地域の支援力強化〜

<2019年度通常枠>
活動対象地域全国
実行団体・特定非営利活動法人 いわて連携復興センター
・特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
・北の国災害サポートチーム

事業完了にあたり、成果の取りまとめるために実施されるのが「事後評価」です。事後評価は、事業の結果を総括するとともに、取り組みを通じて得られた学びを今後に生かせるよう、提言や知見・教訓を整理するために行われます。今回は、2022年3月末に事業完了した2019年度通常枠【子どもの未来のための協働促進助成事業|エティック】の事後評価報告書をご紹介します。ぜひご覧ください。

事業概要等

事業概要などは、以下のページからご覧ください。


事後評価報告

事後評価報告書は、以下の外部リンクからご覧ください。

・資金分配団体

・実行団体


【事業基礎情報】

資金分配団特定非営利活動法人 エティック
事業名子どもの未来のための協働促進助成事業
〜不条理の連鎖を癒し、皆が共に生きる地域エコシステムの共創〜
<2019年度通常枠>
活動対象地域全国
実行団体・特定非営利活動法人 子育て運動えん
・特定非営利活動法人 MamaCan
・特定非営利活動法人 Learning for All
・特定非営利活動法人 グッド・エイジング・エールズ
・特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
・一般社団法人 小豆島子ども・若者支援機構

台風、地震、豪雨、洪水、土砂災害……日本はその立地や地形、気象などの条件から、災害が発生しやすい国土と言われています。いつどこで起きるかわからない災害に備えて活動されているのが、資金分配団体(2019年度通常枠)である「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」と、その3つの実行団体である「北の国災害サポートチーム」「いわて連携復興センター」「岡山NPOセンター」です。4団体が目標として掲げている共通のキーワードが「ネットワークの構築」。4団体への取材から、災害時に地域内外の団体が連携するためには、平時から組織を超えたつながりが大事だということが見えてきました。

災害時に求められる「ネットワーク」とは?

そもそも災害時に「ネットワーク」の形成が求められるようになった背景について、 特定非営利活動法人(NPO法人)全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)のプログラム・オフィサー(PO)である鈴木さんにお話を伺いました。

国内で大きな災害が発生したとき、支援の仕組みはまだまだ確立できていない現状があります。その現状があらわになったのが、2011年の東日本大震災でした。

一口に「民間の支援組織団体」と言っても、普段の活動領域も活動テーマもさまざま。東日本大震災では多様な団体が現場に入ったものの、それらの団体をどこが受け入れて調整するのか明確に決まっておらず、現場で混乱が発生したのです。

そうなると、どこでどのような支援が入っているのかわからず、支援を行う関係者間でも連携を取ることも難しくなりました。このように、災害支援に入る団体は多くあってもその連携が取れていないと、広範囲での効率的な支援が難しくなってしまいます。

そこで立ち上げられたのが、JVOADです。東日本大震災での経験を踏まえて、支援の調整ができる環境を整えた仕組みづくりを目指し、各都道府県での災害支援のネットワーク構築を目指しています。

この「ネットワーク」にはさまざまな関係の構築が必要とされますが、JVOADが特に重視しているのが、主に制度による支援を行う「行政」、災害ボランティアセンターを中心的に運営する「社会福祉協議会」、NPOや企業などが含まれる「民間の支援団体」による「三者連携」です。

JVOADは全国域でこの体制づくりを試みながら、同時に都道府県域でも三者の連携を目指しています。今回ご紹介する実行団体「北の国災害サポートチーム」、「いわて連携復興センター」、「岡山NPOセンター」はそういった都道府県の災害時の中間支援を担う団体として、三者連携をベースに支援関係者同士のネットワーク構築を目指して奔走しているのです。

ここからは、それぞれのエリアの特徴を踏まえてネットワークを構築する3団体と、その3団体のパートナーとして伴走するJVOADについてご紹介します。

北の国災害サポートチーム(きたサポ)

上段左から、北の国災害サポートチームの定森さん、本田さん、下段 篠原さん

北海道における災害中間支援組織、北の国災害サポートチーム(以下、きたサポ)の代表を務める篠原さんと、チームメンバーの本田さん、定森さんにお話を伺いました。

179の市町村があり、小規模自治体が多い北海道。交通網が止まったら外部から救援できなくなる土地柄に対して、NPOが蓄積しているノウハウにもばらつきがあり、災害時にどのようにして組織的支援を送るのかが課題になっていました。

2016年8月、台風第10号による災害が北海道で発生。NPOの中長期支援が動きづらい事態が発生し、これを契機に、全道各地で災害時にNPOが担うべき役割についての意見交換会が実施されました。

道内にNPOのネットワークが少しずつ生まれてきた矢先に、2018年9月、北海道胆振(いぶり)東部地震が発生。しかし2016年から積み重ねてきた活動により、胆振東部地震ではNPO間の連携が可能になりました。このような動きのなかで、これまで取り組んできたことを整理して「北の国災害サポートチーム」を組織したのです。

きたサポは、全道各地にあるNPOの中間支援センターも加盟しています。各エリアの中間支援センターは、エリア内で災害時に連携を取りやすいように行政やNPOと関係を構築しながら、きたサポで道内のネットワーク構築を進める仕組みです。

きたサポが、休眠預金活用事業で、北海道内で災害のリスクが高いと言われる釧路と有珠山周辺地域の2箇所でのネットワーク構築を重点的に行ってきました。意見交換会を開催したり周辺地域の団体と連携を図ったりと、重点地域を絞ったことで休眠預金を活用してきた成果が見られています。

全道域の多様な災害支援の関係者と連携した北海道フォーラムや、企業の協力による技術系研修会なども精力的に開催。

幹事団体がそれぞれ本業を持ち、複数の団体で事務局を組織しているきたサポのスタンスは、それぞれの団体が自主的に考えて動くこと。

どこで災害が起きても、交通網が遮断されればエリアを超えた支援が難しくなる可能性が高い土地柄を踏まえて、「きたサポの活動を通じて培ってきたことを各自で活かす。それでいいと思っています」。

そんな自主性を重視する姿勢は着実に広まり、重点地域である釧路と有珠山での災害シミュレーションに参加した別のエリアの中間支援センターが、自分たちのエリアでもシミュレーションを実施するなど、自発的な取り組みが道内各地に派生していくケースも増えています。

「休眠預金活用事業で手応えを感じているのは、胆振東部地震の記録をまとめたことです(きたサポ報告書「平成30年北海道胆振東部地震 情報共有会議の記録(A4版)」)。完成して嬉しかったですし、今後の活動に展開できる大切なものを作れたと思っています」

きたサポが窓口機能を担うことで、きたサポがなければ蓄積されていなかった情報と関係性がストックされてきた活動3年目。これからも北海道内で被災者支援の拡大ができる仕組みづくりや文化を根付かせるために、活動を続けていきます。

いわて連携復興センター

特定非営利活動法人いわて連携復興センターの瀬川さんと千葉さんには、同センターが事務局を担っている『いわてNPO災害支援ネットワーク(INDS)』の活動についてお話を伺いました。

左からINDSの千葉さん、瀬川さん

いわてNPO災害支援ネットワーク(以下、INDS)が立ち上がったのは、2016年9月。前月に台風
10号が発生し、東日本大震災からの復興途中であった岩手県に大きな傷跡が残されました。

災害支援において、連携と協働の必要性が浮き彫りになった東日本大震災。台風10号の際も、被害が大きかった岩泉町・久慈市・宮古市で災害ボランティアセンターが設置されて熱心な復旧作業が行われたものの、なかなか連携協働まで至らなかったと言います。

「実際はそこまで現場で混乱が生じたわけではないのですが、もっと情報連携できたら役場への問い合わせが一本化されたり、それぞれのNPO団体の得意分野が発揮できる支援をお願いできたりと、より効率的・効果的な支援をできたのではないかなと考えました。広範囲の岩手県をカバーする上で、調整し合うことが重要だと思います」

このような背景から「オール岩手」での取り組みを目指して立ち上げられたのが、いわてNPO災害ネットワークです。県内のさまざまなNPOによって構成され、JVOADと一緒に広域のコーディネートに動くこともあれば現場で泥出しの対応に入ることもあり、被災地に応じた支援に取り組んでいます。

休眠預金活用事業に応募したのは、より安定的な活動を展開する基盤づくりのため。岩手県の広域をカバーしながら県と県の社会福祉協議会と関係構築を進める上で、休眠預金活用事業が単年度ではなく長期的であることがメリットになっていると言います。

「支援活動のための関係構築には、日常のコミュニケーションがすごく重要になってきます。休眠預金活用事業が単年ではなく3年間だからこそ、年度を超えて長期的に会議を設定できたり計画的に研修を実施できたりするのはありがたいですね」

一言に「関係構築」といえど、行政の担当者には異動があり、コロナ禍で直接顔を合わせる機会が格段に減ってしまったため、この取り組みは容易ではありません。それでも県内でINDSの名前が知られるようになったりINDSと連携できる人が増えたりと、着実に変化が見られています。

「JVOADの伴走支援があることで、県内だけでなく県外での災害対応にも参加するようになりました。そこで最新の支援方法を知れたり県外の方々とつながれたりして、岩手に持ち帰れるものがあります。防災には終わりがないので、少しずつ仲間を増やしながら、見える成果を出していきたいです」

岡山NPOセンター

岡山NPOセンターが事務局を担っている『災害支援ネットワークおかやま』の活動について、同法人の詩叶(しかなえ)さんに伺いました。

岡山NPOセンターが掲げるのは「自然治癒力の高いまち」。問題が発生したら協働して解決していける。足りないところを補い合って、問題自体の発生を無くせるような「自然治癒力」を高めることが目標です。

そのため、岡山NPOセンターはNPOだけに限らず、セクターを越えて課題解決や価値創造の取組が生まれ、続いていくようにファシリテートしています。そのなかで2018年に立ち上げたのが「災害支援ネットワークおかやま」です。

2018年7月、「西日本豪雨」と呼ばれる広域に及ぶ被害をもたらした災害が発生しました。岡山NPOセンターは、発災した翌日には岡山県社会福祉協議会、岡山県と話し合い「災害支援ネットワークおかやま」を立ち上げ。ここまで迅速に動けたのは、岡山NPOセンターが平時から、行政、関係支援機関、民間団体、企業と協働で事業を通じて築き上げてきた関係性があったからです。

三者連携が進んできたとはいえ、組織文化か進め方も異なるためにまだまだ難しい行政機関と民間との災害支援に関する連携。災害支援ネットワークおかやまは平時の備えからの関係性の構築や継続を目指しています。

詩叶さんが理想的な関係を築けているケースのひとつとして挙げたのが、倉敷市一般廃棄物対策課との協働です。倉敷市の災害廃棄物の対策マニュアルの作成に参加して、訓練にも参加しましています。このようなマニュアル作成にNPOが参加したのは全国で初めてのケースだと言います。

「このような関係をどの市町村とも築けると、いつどのように発災しても、私たちから団体や企業をつなげますし、市町村も支援を受け入れられるんですよね。災害を平時の地域づくりから切り離さずに、常に地域を多面的に接続していくことが重要だと思います」

詩叶さんは休眠預金活用に参加してよかったことのひとつとして、通常の補助金では予算がつかないところにも予算をつけられる点を挙げられました。

「例えば水害時の復旧ロードマップは、デザイナーと編集者がいるからこそ、被災された住民の方に見て理解してもらえるものが完成しました。通常の助成金だと、そのように災害にデザインを持ち込むことが予算として認められないんですよね。でも休眠預金活用事業では予算として活用させていただけるので、その柔軟さがありがたいです」

左が岡山NPOセンターに伴走するJVOADの鈴木さん、右が岡山NPOセンターの詩叶さん。災害支援ネットワークおかやまが作成した「復旧ロードマップ」とともに。

普段からさまざまな部会をつくって話し合いをし、コミュニケーションを通じてアウトプットを決めている災害支援ネットワークおかやま。西日本豪雨の経験だけでなく、全国の災害中間支援組織とも連携しながら、常にアップデートした災害対応を県内外に伝えています。

全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)

左上がJVOADの明城さん、右上が小竹さん、左下が鈴木さん、右下が古越さん

ここまでご紹介してきた3団体の資金分配団体でありパートナーとして伴走を続けるのが、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)です。JVOADの鈴木さん、明城さん、小竹(しの)さん、古越さんにお話を伺いました。

JVOADは「行政」、「社会福祉協議会」、「民間の支援団体」のによる災害支援のネットワーク構築のモデル化を目指しながら、全国域の災害中間支援組織と連携して情報共有を図っています。

「災害の文脈で『中間支援組織』について行政から語られるようになったのは、2018年の西日本豪雨の頃からです。それでも『中間支援組織』とは何なのか、どこまで何をやるのか定義されていないため、手探りで進めています。各地の災害に関する中間支援組織が目指すイメージもさまざまなので、まずは休眠預金を活用されている3道県と一緒に、目指すあり方を積み上げているところです」

JVOADは全国域の災害中間支援組織であり、先の3団体は県域の災害中間支援組織であるため、対応する範囲は違えど、同じ課題意識を持っているパートナー。

3団体が休眠預金活用事業を終えるのは、2023年3月。残り半年の活動期間で、3団体が積み重ねてきた活動を可視化したいと考えています。

「モデルとなる中核的災害支援ネットワークを確立し、三者連携の必要な要素を可視化することを休眠預金活用事業では目指しているので、3団体の皆さんが取り組んでこられたことをまとめていきたいと思います。災害中間支援組織の活動内容をできるだけわかりやすく伝えることで、この活動を他の地域へも展開したいと思っていただけるように橋渡ししたいです」

ゆくゆくは、全国47都道府県に災害中間支援組織がある状態を目指しているJVOAD。各地域で始まっている動きをサポートできるよう取り組んでいきたいです。

取材・執筆:菊池百合子

【事業基礎情報】

資金分配団体 特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)
助成事業中核的災害支援ネットワーク構築
〜大規模災害に備え、ネットワーキングから始まる地域の支援力強化〜
〈2019年度通常枠〉
活動対象地域全国
実行団体★北の国災害サポートチーム
 「広域・分散型 災害支援ネットワーク構築事業」

★特定非営利活動法人いわて連携復興センター
 「岩手県内の支援体制構築と支援者の育成・創出事業」

★特定非営利活動法人岡山NPOセンター
 「岡山県内市町村との連携体制と災害時支援スキームの確立事業」

休眠預金活用事業の成果物として資金分配団体や実行団体で作成された報告書等をご紹介する「成果物レポート」。今回は、資金分配団体『中国5県休眠預金等活用コンソーシアム〈2020年度緊急支援枠〉』が作成した冊子『2021年度中国5県休眠預金等活用事業「緊急コロナ枠」報告書』をご紹介します。

2021年度中国5県休眠預金等活用事業「緊急コロナ枠」報告書

新型コロナウイルス感染拡大は、経済・社会にこれまでにない変化をもたらしています。生活上の困難を抱える人々や、行政が対応困難な社会課題が増えている一方で、課題解決に取り組む団体は、対面サービスやボランティアの確保、財源確保が困難になるほどの課題に直面しています。この報告書では、資金分配団体としての活動や取り組み、公募で募った活動団体(以下「実行団体」)の社会課題解決に向けた活動・取り組みをまとめています。ぜひご覧ください。




【事業基礎情報】

資金分配団中国5県休眠預金等活用コンソーシアム

※幹事団体
 ・特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター
※コンソーシアム構成団体
 ・公益財団法人 とっとり県民活動活性化センター
 ・公益財団法人 ふるさと島根定住財団
 ・特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
 ・特定非営利活動法人 やまぐち県民ネット21
事業名中国5県新型コロナ対応緊急支援助成
〈2020年度緊急支援枠〉
活動対象地域中国地方の5県
(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)
実行団体<子ども・若者・家庭支援&地域コミュニティ支援>
【鳥取】N.K.Cナーシングコアコーポレーション合同会社
【鳥取】NPO法人こども未来ネットワーク
【鳥取】NPO法人智頭の森こそだち舎
【鳥取】NPO法人トラベルフレンズ・とっとり
【山口】NPO法人山口せわやきネットワーク

障がい者等就労・居場所支援
【鳥取】NPO法人大地
【島根】NPO法人あったかいいねっと
【島根】NPO法人YCスタジオ
【岡山】NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ
【岡山】NPO法人まこと
【岡山】NPO法人未来へ
【山口】NPO法人NOBORDER 

<住居・居場所の確保支援>
【岡山】NPO法人オカヤマビューティサミット
【岡山】NPO法人オリーブの家
【岡山】社会福祉法人クムレ
【岡山】一般社団法人子どもソーシャルワークセンターつばさ

<外国人就労・居場所支援>
【岡山】NPO法人メンターネット
【広島】NPO法人安芸高田市国際交流協会
【広島】一般社団法人グローカル人材ネットワーク
【広島】株式会社グローバルキャリア研究所
【山口】青年海外協力隊山口県OB会 

<必要とされている方への食支援>
【広島】NPO法人環境保全創生委員会
【広島】社会福祉法人正仁会(あいあいねっと)
【広島】NPO法人フードバンク福山
【山口】NPO法人市民活動さぽーとねっと
【山口】NPO法人とりで

休眠預金活用事業の成果物として資金分配団体や実行団体で作成された報告書等をご紹介する「成果物レポート」。今回は、実行団体『特定非営利活動法人岡山NPOセンター(資金分配団体:特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)〈2019年度通常枠〉)』から休眠預金活用事業の成果物として開設された、「災害支援用語集 サイガイペディア」をご紹介します。

災害支援用語集 サイガイペディア

全国初の災害支援に関する災害支援者による共同作業によって執筆されるフリー用語集「サイガイペディア」(ウェブサイト)を開設しました。ウィキペディアのように支援者が共同執筆して成長させる用語集です。

東日本大震災から10年。毎年、自然災害が続く中で、あらたに被災地となる地域の自治体職員の方や新たに民間で支援に取り組む方が災害支援特有の専門用語や業界用語について忙しい中でパッと見て理解できる、簡単な解説をすることに主眼を置いた用語集として作成しています。災害支援・減災防災活動に取り組む皆様に活用いただけるよう、ご周知をお願いいたします。

また、ウィキペディアのように共同執筆・共同編集のサイトとして、どんどん用語を足せるようにしております。ご覧いただくと共に、皆さんが悩まれた用語など、ぜひ登録をお願いします!
サイガイペディアサイト「投稿者ご登録フィーム」よりどうぞよろしくお願いいたします。




【事業基礎情報】

資金分配団特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)
事業名岡山県内市町村との連携体制と災害時支援スキームの確立事業
採択助成事業中核的災害支援ネットワーク構築
〜大規模災害に備え、ネットワーキングから始まる地域の支援力強化〜
〈2019年通常枠・災害支援事業〉
活動対象地域岡山県
実行団体特定非営利活動法人岡山NPOセンター