資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度業務改善PTの「緊急助成の在り方検討チーム」の活動を紹介します。
2022年度業務改善PT「緊急助成の在り方検討チーム」について
主には、災害支援領域にとどまらない、地域課題解決等に向き合う皆様と、休眠預金活用事業における緊急助成の在り方について議論をし、今後の当該事業領域での事業プログラムのありかたなどを模索・検討し、事業モデルの想定などをまとめるチームです。本年度のメンバーは、4団体5名(+オブザーバー1団体1名)となりました。
活動報告
2022年7月8日 第1回 キックオフミーティング
アジェンダ ・チームの目的の確認・チームメンバー自己紹介 ・今後の進め方 ・フリーディスカッション |
[議論概要]
- 今後の進め方について、以下を確認しました。
ー「休眠預金活用事業で何ができるのか?」を含め、「緊急助成の在り方」について議論していく
ー「緊急支援(災害支援等)事業領域に関するラウンドテーブル」を開催。議論を深める場として活用する。
2022年8月19日 第2回
アジェンダ
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[議論概要]
- 9月を目途にテーマ別ラウンドテーブルを計画中。壇者やファシリテーター、ラウンドテーブルの中身について本PTメンバーの意見を伺いました。
- 本PTの議題については、優先的に話したいことをメンバーより提案いただき、次回以降進めていくこととしました。
2022年9月28日 第3回
アジェンダ
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[議論概要]
議題①
- 災害に関するラウンドテーブルの企画案について、事務局から出席者に共有した。
- 「緊急助成の在り方検討チーム」を代表して、1名が登壇することとなった。
議題②
- チームで共通の課題認識であった、「資金分配団体における、事業の緊急性を踏まえた円滑な事業開始」についての意見交換を行いました。
- 発災後、迅速に事業を開始するため、タイムロスを極力減らす必要がある中、発災を事前に想定できない中での計画をどう立てるか、実行団体をどう掘り起こすか、実行団体のがバナンス・コンプライアンス体制の整備をどうするのかといった、課題が挙げられました。
等
2023年1月10日 第4回
アジェンダ
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[議論概要]
- 意見交換で、以下のような発言がありました。
ー発災後に資金分配団体の公募から始めると、実行団体の採択までに約200日を要する。主に、契約作業とガバナンス・コンプライアンス整備にかかる作業が長いので、この部分を短縮できるとよい。例えば、発災前に資金分配団体と実行団体のガバナンス・コンプライアンス体制に関する一次試験的なことを実施しておけば、採択に要する期間が短くなるのではないか。
ー南海トラフ地震や首都直下型地震など大規模の災害では、通常のスキームでは対応しきれないのではないか。現在あるコロナ枠を緊急支援に使えるように発展させられないか。 等
イベント開催
2022年10月26日 災害ラウンドテーブル
2022年10月26日に災害ラウンドテーブル『誰ひとり取り残さないために災害時に向けて平時からできること ~ネットワーキングの重要性を考える~』を開催しました。詳しくはリンク先記事をご覧ください。
資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度業務改善PTの「出資・貸付検討チーム」の活動を紹介します。
2022年度業務改善PT 出資・貸付検討チームの目指すこと
2022年度休眠預金等活用基本計画(内閣府)に示されている通り、本年度において「休眠預金を活用した 貸付けや出資の在り方、手法等について検討を進め、結論を得る。」とされています。
本テーマについて、実務関係者で議論するのが「出資・貸付検討チーム」です。本年度は7団体7名、オブザーバー2団体2名となりました。
活動報告
2022年7月12日 第1回キックオフミーティング
アジェンダ ・自己紹介等 ・出資・貸付に関する検討の方向感 ・今後の進め方の意見交換 |
[議論概要]
- 参加している資金分配団体から提案された全体的な進め方やインプット等を行っていくことで異論なしと確認しました。
- 出資・貸付のビジョンやニーズ、仕組み等を議論したい意見があり、次回、ブレスト的に意見を出し合うこととしました。
2022年8月2、3日 第2回
アジェンダ ・[8月2日]出資に関するブレスト・[8月3日]貸付に関するブレスト |
[議論概要]
- 出資・貸付に関し、それぞれ「現場のニーズ」「意義(ビジョン)」いついて、ブレストを実施しました

2022年10月27日 第3回
アジェンダ ・審議会等での「出資・貸付の議論」の検討状況の共有・意見交換 |
[議論概要]
- 意見交換では以下のような発言がありました。
ー休眠預金の出資については、より社会的インパクトを重視する等の配慮が必要。
ーモデルケースを作ることや法改正などの状況を見据えつつ、出資の実現に向けた実務面での取り組みのロードマップが必要
ー現行の助成事業において出資のモデルケースとなりうる事業もあるとの意見があり、次回、その内容について共有の場を設けることとした
2022年11月17日 第4回
アジェンダ ・現在の議員連盟等の出資・貸付の議論の検討状況の共有 ・事例紹介・共有 ・意見交換 |
[議論概要]
- 意見交換では、以下のような発言がありました。
ー出資に関する取り組みを検討するワーキングチームなどを作ってはどうか
ー出資を本格的に実施する前に、モデル事業的なものを運用し、効果検証を行うなども考えられるのではないか 等
資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度業務改善PTの「資金管理等検討チーム」の活動を紹介します。
2022年度業務改善PT 「資金管理等検討チーム」で目指すこと
2021年度業務改善PTの「資金管理関連検討チームでの議論をベースに、制度見直しに向けた議論を実施します。本年のメンバーは、9団体10名+オブザーバー1団体1名となりました。
活動報告
2022年7月11日 第1回キックオフミーティング
アジェンダ ・2021年度業務改善PT 資金管理関連検討チームでの議論の振り返り・「5年後の制度見直し」におけるポイント ・今後の検討方法等意見交換 など |
[議論概要]
- 2021年度の振り返りと、次年度の課題として調整中の事案(自己資金の確保 等)について確認を行いました。
- 事務局と19年度通常枠の資金分配団体が「制度の5年後見直しに関する意見交換」を実施中であることを報告。意見交換の内容も踏まえ、課題を整理して議論を進めたいという事務局の提案についてメンバーで意見交換し、進め方の同意を得ました。
2022年8月4日 第2回
アジェンダ ・自己資金について |
[議論概要]
資金分配団体と実行団体とでは役割・立場が違うため、自己資金の在り方はそれぞれに検討すべきであることを前提に議論を進めました。
以下は、議論の過程で抽出された、資金分配団体及び実行団体に共通する主な課題感です。
- 資金分配団体と実行団体それぞれの役割を明確化する必要がある
- 団体の置かれたフェーズや活動分野により状況が異なるため、一律で自己資金の割合は決められるものではない
- 団体の置かれたフェーズや活動分野により状況が異なるため、休眠預金活用事業でどのような団体を支援したいか特定することも大事
- 休眠預金活用事業の中で自己資金を調達することと、団体の資金調達力向上(自立)や事業の継続性は必ずしも一致しない
2022年9月22日 第3回
アジェンダ ・第2回検討会の振り返り(自己資金確保のあり方)・資金分配団体に対する自己資金に関するアンケート調査結果について ・各経費に関する議論 ➢管理的経費について ➢PO関連経費について ➢評価関連経費について |
[議論概要]
- ①休眠預金等活用制度を利用する団体の自立、②ソーシャルセクター全体に民間資金を呼び込みやすくするための環境整備といった観点から取り組みが求められていた自己資金の確保について、通常枠を実施する44資金分配団体を対象に行ったアンケート結果について報告を行いました。
- 各経費の考え方について議論を行った他、制度関連4チーム(事業規模・3層構造のメリデメ・POの役割)においてPOの役割に関する議論が深まりつつあるため、当該チームと合同でPO関連経費にかかる検討会を開催することとしました。
2022年11月16日 第4回(その他制度関連(POの役割等)検討チームと合同開催)
「その他制度関連(POの役割等)検討チーム」のページをご参照ください
資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度業務改善PTの「評価検討チーム」の活動を紹介します。
2022年度業務改善PT 「評価検討チーム」で目指すこと
休眠預金等活用制度における評価は、活動の成果を検証・可視化し、3つの目的「国民の理解を得る」「事業の資源配分に反映する」「活動の質の向上や発掘、民間資金や人材の獲得に活用する」に活用することを想定しています。
業務改善PT(評価検討チーム)は、この記事を書いている2023年2月時点では11団体13名の資金分配団体有志メンバーで構成されています。
2021年度の活動で打ち出した休眠預金等活用事業における評価の「あるべき姿」(*1)に実態が近づくように、JANPIAと資金分配団体が評価関連の業務改善のために課題を定期的に検討する場として以下の活動を進めてきました。
①現行の各種様式の検証をもとにした、「休眠預金等活用事業における評価の本質」の検討を進め、休眠預金活用事業における評価の本質一枚紙を作成すること
②JANPIAにおける評価関連の検討事項の情報共有、意見交換を行う場として、資金分配団体PO同士のピアラーニング(事例共有会)を実施すること
*1 2021年当チームの活動で「評価のあるべき姿」とは、「実行団体がやる気になる」「現場の役に立つ」 「事業改善につながる」「想定外のインパクトを可視化できる」「多様性が包含される」こととしました。
活動報告
2022年7月15日 第1回 キックオフミーティング(オンライン開催)
アジェンダ ・開会、開催趣旨説明 ・メンバー紹介 ・21年度活動の振り返り ・22年度PTの進め方について(意見交換) |
[議論概要]
新しいチームメンバーで自己紹介を行った後、事務局からの説明で2021年度の活動について共有・振り返りを行いつつ、2022年度の活動目標、進め方、スケジュールについて意見交換を行いました。2022年8月31日 第2回(ハイブリッド開催)
アジェンダ ・活動計画の確認(位置づけ、目的、活動スタイル、スケジュールなど)・活動内容と獲得目標について全体討議、グループ討議 ・活動のアウトプットと役割分担の確認 ・まとめ、今後のステップについて |
[議論概要]
第1回の議論を踏まえ活動計画、獲得目標についてチームの認識統一を行いました。第2回はコロナ禍で自粛していた対面開催としました。
直接コミュニケーションのメリットを生かし、獲得目標に関する議論では、「一気通貫で評価の設計を見直す」「評価に関するキャパビル」について2チームに分かれて考えを整理しました。JANPIAのプログラムオフィサーも議論に加わり、評価で大事にするポイントや評価のことを分かり易く伝える人材の育成の重要性など参加者それぞれの視点から活発な議論が展開されました。
終始賑やか且つ楽しい雰囲気での検討会となりました。


2022年10月26日 第3回
アジェンダ ・JANPIAからの共有(評価の近況報告など)・22年度活動目的及び具体的活動案の検討 |
[議論概要]
2022年8月31日の議論では評価に関する各種様式や資金分配団体のプログラムオフィサーの実行団体に対する伴走の在り方・伴走力の課題に対する対応に力点が置かれました。
これを受けて、2022年度は①休眠預金活用事業における評価の本質一枚紙の作成②資金分配団体PO同士のピアラーニング(事例共有会)の実施を行うこととしました。
ピアラーニングについては、評価検討チームからさらに有志を募り5名の幹事で検討チームを結成、ピアラーニングの開催方針を検討し、第5回の検討会(2023年1月19日)までに2回、第6回(2023年3月14日)までに4回開催しそこで得られた知見を一枚紙の作成等にフィードバックすることを確認しました。
2022年12月14日 第4回
アジェンダ ●JANPIAからの共有(評価の近況報告など)●報告 ー「現行の各種様式の検証をもとにした、『休眠預金等活用事業における評価の本質』の検討」に向けてのアンケート結果の共有、「一枚紙」のたたきについて ー資金分配団体PO同士のピアラーニング(事例共有会)の実施報告 ●「一枚紙」の作成に向けて |
[議論概要]
10月(第3回)の開催から2か月弱が経過し、この間JANPIAは休眠預金を活用した事業の5年後見直しなども進めてきました。
第4回検討会では、このようなJANPIA全体の動きや事業評価に関する取り組みについてメンバーと共有を行った後、11月25日に実施した第1回ピアラーニングの開催報告*と今後の開催予定を確認し、今年度獲得目標の一つである「一枚紙の作成に向けて」議論を進めました。
一枚紙作成については、ピアラーニングと同様にワーキンググループを作り、メンバーと一緒に課題の洗い出しを進めるだけでなく、資金分配団体としての評価の経験共有に関するアンケート、2023年1月には資金分配団体2団体にご協力をいただき申請から事前評価に至る一連のプロセスに関するヒアリング調査を実施するなど具体的な検討を進めました。
*当日の様子については後述していますのでそちらをご覧ください。
2023年1月19日 第5回
アジェンダ ・報告ー総合評価について、JANPIAより報告 ー「一枚紙」ワーキンググループより報告 ーピアラーニング幹事より ・報告ディスカッション(グループ討議)~「一枚紙」について ・ピアラーニング今後のテーマの相談 ・来年度に向けた意見交換 |
[議論概要]
2回目となる対面開催では、前回同様JANPIAのプログラムオフィサーも参加して、第4回(2022年12月14日開催)以来ワーキンググループを中心に検討を進めてきた「評価の本質一枚紙」の素案について、その狙いや位置づけ、盛り込むべき内容についてグループ討議も交えて検討しました。


2023年3月14日 第6回
アジェンダ ―評価に関する取り組みについて ・一枚紙最終案について(グループ討議) ・ピアラーニングの実施についておよび来年度の方向性について ・一枚紙活用方法について、今年度評価チームの学びの普及(全体討議) ・クロージング |
[議論概要]2022年度の評価検討チームの活動は、評価の本質一枚紙の作成と資金分配団体PO同士のピアラーニング(事例共有会)を実施することを目標に進めてきました。ともにワーキンググループでの検討を経て、評価の本質一枚紙は最終的に四枚紙として整理、ピアラーニングについても第3回までの開催から得られた知見等の共有を行いました。2022年度の活動の最終回にあたっては、これまでの議論を振り返り四枚紙の活用方法とピアラーニングの継続等、今年度評価検討チームの学びの普及について討議し終了しました。
<成果物>

評価に関するピアラーニング
2022年11月25日 第1回
「しくじり先生から学ぶ!事業評価で苦労しないコツ~キモは事前評価にあった!?」
[進 行]READYFOR 株式会社 市川さん
[発 表 者]更生保護法人 日本更生保護協会 藤井さん、
NPO法人 まちぽっと 小林さん
[参加者数]38名(評価検討チーム、発表者、関係者含む)
[概 要]
「しくじり先生から学ぶ!事業評価で苦労しないコツ~キモは事前評価にあった!?」というテーマで、休眠預金等活用制度が開始した初年度である2019年度に採択された資金分配団体に経験をご共有いただき、後輩団体の学びにさせていただく会を開催しました。

2022年12月21日 第2回
伝えたい 伝わらない その評価の意義♪ ~実行団体とのコミュニケーション編
[進 行]READYFOR株式会社 市川さん
[発 表 者]一般財団法人 ちくご川コミュニティ財団 庄田さん
公益財団法人 みらいファンド沖縄 平良さん、嘉数さん
[参加者数]39名(評価検討チーム、発表者、関係者含む)
[概 要]
「伝えたい 伝わらない その評価の意義♪ ~実行団体とのコミュニケーション編」というテーマで、先輩資金分配団体に経験をご共有いただき、後輩団体の学びにさせていただく会を開催しました。

2023年3月10日 第3回
評価って、ぶっちゃけどうよ。~酸いも甘いも経験した3人が語る「本質」~
[進 行]READYFOR株式会社 市川さん
[発 表 者]公益財団法人長野県みらい基金 高橋さん
公益財団法人東近江三方よし基金 山口さん
一般財団法人社会変革推進財団 小笠原さん
[参加者数]30名(評価検討チーム、発表者、関係者含む)
[概 要]
「評価ってぶっちゃけどうよ。」をテーマに、19年度、20年度通常枠採択団体&21年度からスタートした業務改善プロジェクトに当初から参加してくださっている3名から、それぞれの評価に対する考え方や取り組みを共有いただきました。「事前評価のロジックモデルを実行団体と一緒につくることはとても大事で価値がある」、「地域の方とお話しながら成果指標を見つけていくことに注力している」といったお話がありました。

2023年3月17日 第4回
みんなどうしてる!?突撃!となりの評価指標~子どもの居場所/子どもシェルター事業を例に~
[進 行]一般財団法人 ちくご川コミュニティ財団 庄田さん
[発 表 者]特定非営利活動法人カタリバ 藤原さん
公益財団法人パブリックリソース財団 田口さん
[参加者数]38名(評価検討チーム、発表者、関係者含む)
[概 要]
「みんなどうしてる!?突撃!となりの評価指標」というテーマで、休眠預金を活用した事業に取り組む資金分配団体に、どんな指標を設定しているのか、その指標の決め方などについて事例を共有していただき、参加者の皆さんと意見交換をしました。

資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度業務改善PTの「システム改善レビューチーム」の活動を紹介します。
2022年度業務改善PT 「システム改善レビューチーム」の紹介
休眠預金活用事業に採択された団体は、自団体や申請事業に関する情報の登録に加え、事業・資金・評価等の各種計画、活動の管理・報告などに「休眠預金助成システム」と呼ばれるクラウドサービスを利用しています。
2022年度はこの助成システムの操作性向上等について、2021年度業務改善プロジェクトチームで検討された改善の方向性を踏まえて、改善に取り組み、10月のシステムリリースを目指しました。この計画実施に向けて、実際にユーザーとなる資金分配団体の皆さまにシステムの改善レビューを行っていただくのが、「システム改善レビューチーム」です。本年のメンバーは、3団体3名となりました。
活動報告
2022年7月14日 第1回ミーティング
アジェンダ ●2021年度業務改善PTの振り返り●助成システムの改善について ●今後の動きの確認 など |
[議論概要]
- 2021年度業務改善プロジェクトチームで検討された改善の方向性を踏まえつつ、2022年度はこの助成システムの操作性向上等について、事務局で改善を検討している。その内容と進捗について、説明を行いました。[助成システムの検討の背景]
2019年度から助成事業をスタートし、各種事業の事業計画、評価、資金の管理情報等をオンラインで入力いただき事業状況の把握に務めてきた。
しかし現行のシステムは、制度関係様式の変更に応じたシステム変更についてタイムリー行うことが困難であったことなど、これまでの運用において資金分配団体・実行団体ユーザから様々なご意見や改善課題について論議を重ねた。
[目的]
・資金分配団体及び実行団体、JANPIAにおける助成金事業管理業務の効率化
・制度関係様式変更等に迅速に対応可能なシステムの構築及びシステム改修コストの抑制
・助成金システムの運用コスト削減
・助成金システムのセキュリティの確保
・他システム(ホームページ・ワークフローシステム等)との連携の効率化 - 改善を行ったシステムについて8月中にトライアル期間を設け、システム改善レビューチームのメンバーが所属する団体の皆さまにご協力をいただき、意見を得て改善に役立てることとしました。
2022年8月15日~26日 助成システムトライアル
[実施概要]
- 8月15日~26日をトライアル期間とし、チームメンバーである3団体と、その実行団体の皆さんにご協力いただき、改善後の助成システムを実際に入力いただくなどの操作性等のレビューをしていただきました。
- トライアル結果について、9月1日、9月6日にトライアル結果ヒアリングを行いました。いただいた意見には、システム変更に伴う説明会に加えて、リリース後にも操作説明を定期的や要望に応じて行うようなフォローアップに関して提案いただいたことやシステムに入力された情報の活用に関しても事業期間中の資金分配団体でも利用できるようになると伴走支援に活用できるので、システム利用のインセンティブになるなど、たくさんのご意見をただき、できることから随時反映しました。
説明会の開催
2022年9月20、21、22日 新助成システム説明会
- 資金分配団体・実行団体の向けに、2022年10月3日 10時公開予定の新助成システムの説明会を実施し、3日間で約400人の事業担当者等に参加いただきました。
- 9月までのシステムと10月からのシステムの変更点を中心に説明をさせていただき、実際の画面とデータの登録方法など簡単なデモンストレーションを実施しました。
資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。2022年度の活動を紹介します。
業務改善PT(プロジェクトチーム)とは?
2020年末に開催された、2019年度 資金分配団体22団体の代表者とJANPIAの役員との意見交換会で明らかになった「業務改善の必要性」がきっかけとなり、資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが共に業務改善に取り組むプロジェクトチームが発足。2021年度に本格的に「課題の洗い出しと改善の方向性の検討」を開始しました。
2021年度の取り組みの総括は以下です。具体的な活動については、以下の記事をぜひご覧ください。
-業務改善PTの経過報告- よりよい休眠預金活用事業を一緒に考え作り上げていくために!
-業務改善PTの経過報告〈その2〉- よりよい休眠預金活用事業を一緒に考え作り上げていくために!

2022年度の動き
2022年度は新たなチーム編成で取り組みを開始
内閣府の「2022度休眠預金等交付金活用推進基本計画」に、業務改善PTの位置づけについて以下のように記載されるなど、業務改善PTへの期待が高まる中、5月18日には2021年度の総括と2022年度の取り組みの方向性を話し合う「業務改善プロジェクトチーム総括的報告会」を開催。
2022年度に対応すべき事項について、新たな体制で業務改善の取り組みを加速させていくことし、報告会後、全資金分配団体の皆さまへ新たに検討チームへのご参画を呼び掛けて、メンバーを募り、昨年度の13団体を超える「20資金分配団体 32名」から参加の申し出を受けました。

〈参加20団体(五十音順)〉
公益財団法人お金をまわそう基金/公益財団法人佐賀未来創造基金/一般財団法人社会変革推進財団/認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム/NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ/特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク/一般社団法人全国フードバンク推進協議会/一般財団法人ちくご川コミュニティ財団/一般財団法人中部圏地域創造ファンド/公益財団法人長野県みらい基金/更生保護法人日本更生保護協会/公益財団法人パブリックリソース財団/公益財団法人東近江三方よし基金/NPO法人ひろしまNPOセンター/公益財団法人ブルーシー・アンド・グリーンランド財団/認定NPO法人北海道NPOファンド/NPO法人まちぽっと/公益財団法人ユニバーサル志縁センター/一般社団法人ユヌス・ジャパン/READYFOR株式会社
チームは、2022年度の「重点課題」や「休眠預金等活用制度の5年後の見直し」が行われる予定であることを踏まえ、以下の5つとしました。
■システム改善レビューチーム (3団体、3名) 助成システム再構築の開発フェーズに合わせて操作性他についてレビュー ⇒ ユーザ目線でのシステム改良に取り組む |
■評価検討チーム(11団体、12名) 現行の評価運営の実務面での報告書式などに関するいわゆる「業務改善」を行う。 より良い休眠預金活用事業における評価のあり方について考える。 |
■休眠預金等活用制度の見直し関連するチーム[4テーマ] 5年後の見直しの議論において、現場目線での議論が欠かせないテーマについて、4チームに分かれて取り上げる。 [制度関連1]資金管理等検討チーム(9団体、10名+オブザーバー1団体・1名) 自己資金確保のあり方、管理的経費、PO関連経費の水準等、資金管理等について、よりよい制度検討に向けて議論する。 |
[制度関連2]出資・貸付検討チーム(7団体7名+オブザーバー2団体・2名) 2022年度休眠預金等活用基本計画(内閣府)に示されている通り、本年度において「休眠預金を活用した 貸付けや出資の在り方、手法等について検討を進め、結論を得る。」とされている。 |
[制度関連3]緊急助成の在り方検討チーム(4団体、5名+オブザーバー1団体、1名) 休眠預金活用事業における緊急助成の在り方について議論をし、今後の当該事業領域での事業プログラムのありかたなどを模索。具体的な事業モデルなどの想定を検討する。 |
[制度関連4]その他制度関連(POの役割等)検討チーム(9団体、10名+オブザーバー1団体、1名) 事業規模・POの役割・3層構造 等、現場目線でのこれまでの状況を踏まえての制度全体を俯瞰した議論する。 |
各チームの取り組みのご紹介
リンク先で各チームの動きをご紹介しています。ぜひご覧ください。
業務改善PT2022|その他制度関連(POの役割等)検討チーム
今回の活動スナップは、JANPIA主催「SDGs達成に貢献する ボランティア・プロボノセミナー[1月25日開催]」の様子をお届けします。
活動概要
JANPIAでは、休眠預金を活用して社会課題を解決する団体と企業との連携を推進しています。
その一環として、今回 経団連後援のもと、企業の方を対象としたボランティア・プロボノセミナーを企画しました。
本セミナーでは、ボランティア・プロボノに先進的に取り組む企業3社と、ボランティア・プロボノを推進するために必要な体制整備や導入のポイント、活動のメリット(SDGs達成への貢献、社員の社会課題の感度の醸成や仕事のモチベーションアップなど)を中心にパネルディスカッションを実施しました。
本セミナーは、69社・29団体、合計157名の皆さまにお申込みいただきました。
ご参加・ご視聴いただいた皆さま、ありがとうございました。
活動スナップ
開会|開会の挨拶・セミナーの趣旨説明
開会
開会のご挨拶・本セミナーの趣旨説明等
|鈴木 均(JANPIA シニア・プロジェクト・コーディネーター)
動画〈YouTube〉|開会|開会のご挨拶・本セミナーの趣旨説明 [外部リンク]
資料〈PDF〉|開会のご挨拶・本セミナーの趣旨説明等 [外部リンク]
経団連のご挨拶
経団連のご挨拶|長谷川 知子(経団連常務理事)
動画〈YouTube〉|経団連のご挨拶[外部リンク]
資料〈PDF〉|経団連のご挨拶 [外部リンク]
事例紹介

- 社会貢献活動におけるプロボノの位置づけ
金田 晃一氏(NTTデータ サステナビリティ経営推進部 シニア・スペシャリスト)[左下] - PwCにおけるSocial Impact活動紹介
辻 信行氏 (PwCあらた パートナー)[左上] - SMBC日興証券「プロボノワーク」について
古路 祐子氏 (SMBC日興証券 経営企画部 サステナビリティ推進室)[中央上] - NECプロボノイニシアティブのご紹介
池田 俊一氏 (NEC 経営企画部門 コーポレートコミュニケーション部 プロフェッショナル)[右上] - 企業におけるプロボノ導入のポイント
嵯峨 生馬氏 (サービスグラント 代表理事)[右下]
動画〈YouTube〉|事例紹介 [外部リンク]
資料〈PDF〉|1.社会貢献活動におけるプロボノの位置づけ [外部リンク]
資料〈PDF〉|2.PwCにおけるSocial Impact活動紹介 [外部リンク]
資料〈PDF〉|3.SMBC日興証券「プロボノワーク」について [外部リンク]
資料〈PDF〉|4.NECプロボノイニシアティブのご紹介 [外部リンク]
資料〈PDF〉|5.企業におけるプロボノ導入のポイント [外部リンク]
パネルディスカッション

【登壇者】
辻 信行氏 (PwCあらた パートナー)[下段、左から2番目]
古路 祐子氏 (SMBC日興証券 経営企画部 サステナビリティ推進室)[下段、中央]
池田 俊一氏 (NEC 経営企画部門 コーポレートコミュニケーション部 プロフェッショナル)[下段、右から2番目]
[モデレーター]
金田 晃一氏 (NTTデータ サステナビリティ経営推進部 シニア・スペシャリスト)[下段、左]
[コメンテーター]
嵯峨 生馬氏 (サービスグラント 代表理事)[下段、右]
動画〈YouTube〉|パネルディスカッション [外部リンク]
閉会のご挨拶
閉会のご挨拶|二宮 雅也 (JANPIA 理事長)
動画〈YouTube〉|閉会のご挨拶 [外部リンク]
当日スナップ写真
登壇者の皆さん
セミナー終了後に、登壇者の皆さんで集合写真を撮影しました。
左から、金田さん・辻さん・古路さん・池田さん・嵯峨さんです。
今回は大変お世話になりました。今後とも引き続き、連携のほどよろしくお願いいたします。
司会者/配信スタッフの皆さん

[司会]南 恭子 さん [左]
[配信スタッフ]ZAN FILMSの皆さん [右]
今回のセミナーは、ご登壇頂いた皆さまはもとより、司会者の南 恭子さん、配信スタッフのZAN FILMSの皆さん、会場となった日比谷国際ビル コンファレンス スクエアの皆さんとの連携で実現しました。この場を借りてお礼申し上げます。
今回の活動スナップは、休眠預金活用事業「課題・テーマ別 ラウンドテーブル」の第一弾として開催した「こども食堂ラウンドテーブル」の様子をお届けします。
活動概要
JANPIAでは、休眠預金活用事業を通じて団体が得た情報・ネットワークや知見などを、各団体同士で連携しながら、課題解決に向けどのように今後に生かしていくべきかを考える場として「課題・テーマ別 ラウンドテーブル」を企画しています。
その第一弾として、2022年6月9日に「こども食堂ラウンドテーブル」を開催しました。
当日は、休眠預金活用事業を通じてこども食堂の活動の支援を中心に社会の様々な諸課題に向き合う皆さまと、日ごろの取り組みを通じて感じていられることや、当該事業領域の未来をどう考えていくか、活発な意見交換が!
JANPIAでは、これからも様々な課題・テーマを取り上げてのラウンドテーブルを開催していきたいと考えています。
活動スナップ
第1部

第1部では、資金分配団体3団体、実行団体3団体の方から休眠預金活用事業の概況や、今後の課題などをお話しいただきました。 詳細は以下の取り組み概況の共有のPDFデータや動画をご覧ください。
1. 開会の挨拶 |
2. 取り組み概況の共有 ・平野 覚治 様(一般社団法人 全国食支援活動協力会 専務理事) ・湯浅 誠 様(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長) ・松本 海南 様(公益財団法人 パブリックリソース財団 プログラムオフィサー) ・浦崎 直己 様(社会福祉法人 那覇市社会福祉協議会 居場所支援コーディネーター) ・坂本 純子 様(NPO法人 新座子育てネットワーク 代表理事) ・藤田 誠 様 (公益社団法人 フードバンクかながわ 事務局長) 【 取り組み概況の共有 資料 】 |
第2部
第2部では、「休眠預金×こども食堂」でどのような未来を描くことが出来るか、登壇者の皆さまや専門家の先生、またご視聴されている皆様からも「Slido(イベント中にリアルタイムに意見を伝えるツール)」を使って意見をいただきながら、議論を進めました。
当日、意見交換した内容や感想は以下の資料(PDF)に取りまとめています。
PDFデータや動画をぜひご覧ください。
【意見交換会】 ・平野 覚治 様(一般社団法人 全国食支援活動協力会 専務理事) ・湯浅 誠 様(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長) ・松本 海南 様(公益財団法人 パブリックリソース財団 プログラムオフィサー) ・浦崎 直己 様(社会福祉法人 那覇市社会福祉協議会 居場所支援コーディネーター) ・坂本 純子 様(NPO法人 新座子育てネットワーク 代表理事) ・藤田 誠 様 (公益社団法人 フードバンクかながわ 事務局長) ・阿部 彩 様(東京都立大学 教授) ・米田 佐知子 様(子どもの未来サポートオフィス 代表) ・大島 巌 様(東北福祉大学 副学長・教授)
・ファシリテーター 鵜尾 雅隆 様(JANPIA 理事 ・日本ファンドレイジング協会 代表理事) 【 当日のご意見・ご感想のまとめ 】 |

資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。本サイトでの2回目の経過報告となる今回は、このプロジェクトのここまでの成果(改善が実現したこと)や進捗について伺いました。
業務改善PTの進捗状況
今年の1月に資金分配団体の有志のみなさんとともに立ち上げた「業務改善PT」では、20数名のメンバーが、主要テーマ5つ「制度・評価・資金管理・契約/規程類・活動管理」でチームに分かれて課題の洗い出しと検討の方向性について取りまとめを行い、5月24日の全体会合で共有を行ったことは前回の記事の通りです。
その後、6月後半~9月中旬にかけて、洗い出された課題について、JANPIA事務局にて対応方針案を作成し、その内容についてチームのみなさんと複数回の協議を重ねてきました。そして10月20日(水)に、「2021年度中に対応を進める事項」と「進捗状況」についてまとめた資料を、‘資金分配団体向けの情報発信サイト’にて資金分配団体のみなさんに共有しました。
〈参加13団体(五十音順)〉
公益財団法人
お金をまわそう基金/公益財団法人 佐賀未来創造基金/一般財団法人 社会変革推進財団/公益財団法人 信頼資本財団/公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン/一般財団法人
中部圏地域創造ファンド/公益財団法人 長野県みらい基金/公益社団法人 日本サードセクター経営者協会/公益財団法人 パブリックリソース財団/公益財団法人 東近江三方よし基金/特定非営利活動法人
ひろしまNPOセンター/認定特定非営利活動法人 まちぽっと/READYFOR株式会社
各検討チームでの論議を踏まえて年度内に改善が見込まれる事項
各検討チームでの論議を踏まえて年度内に改善が見込まれる事項(概要)は、以下の通りです。
■活動管理関連検討チーム
- ニュースレターの発信(業務全体のスケジュール等をタイムリーに共有 9月~)
- 助成システムのヘルプデスク運用開始(コールセンター 7月~)
- 資金提供契約書の一部改訂(活動管理に関する事項の修正等 9月完了)
※他の検討チームの課題と関係あり、継続的に改訂を進めます
- わかりやすい情報発信の実施(Twitterの開設 8月~)
- 各種マニュアルのわかりやすさ向上(概要版と詳細版の再構成 9月~ 着手中)
- 資金提供契約の電子契約化、帳票の一元化等(検討開始、次年度運用目指す)
- 団体向けの情報セキュリティ研修等の実施(年内に1回実施で調整中)
■資金管理関連検討チーム
- 説明資料の充実(わかりやすさ志向でリニューアル、説明動画制作9月~着手)
- 報告資料作成、提出の簡素化(10月~事業採択年度毎に新ルールを順次適用)
- 精算様式の簡略化・手引きの改訂(10月~事業採択年度毎に新ルールを順次適用)
- 年度末精算を実効性のある仕組みに変更(10月~順次適用)
- 現金支出の上限の柔軟な取扱い(事前承認特例の活用 9月対応完了)
- その他(自己資金の取り扱い等、継続的に検討中)
■評価運営関連検討チーム
- 評価表を契約書の構成書類から外す(21年度の採択事業より順次適用)
- 評価計画書の内容を事業計画書に統合(21年度採択事業より順次適用)
- 事前評価報告書の提出時期を見直し(数か月後ろ倒し 21年度採択事業より順次)
- 合宿的検討会の実施(21年度採択団体の事前評価から適用する評価実施内容の改訂検討についてPTメンバー×評価専門家他で集中的に意見交換を行う 10月~11月で実施予定)
- 評価関連の学びの場の設定(資金分配団体、実行団体相互間)・動画配信等(7月以降随時実施中)
- 実行団体むけの評価ハンドブックの公開(事前評価・中間評価について8月対応完了)
■契約・規程類の整備関連検討チーム
- 実行団体における適切な資金管理や事業実施体制を実効性のある形で確保しつつ事業を進めていくために必要な事項について以下の通り整理。※これまでは規程類を整備することが必須条件となっていたところを見直します。(21年度採択団体から順次適用)
<考え方>
- 実行団体の規模、体制整備の実状などを踏まえて、事業実施期間 3か年を通じて段階的に取り組み、実効性のある体制確保に努めます。 (運営ルールの明確化、法人形態毎に求められる体制整備について実効性のある形で実施)
- また、事業開始時点での整備の状況も様々であることから、事業実施期間3カ年を通じて目指したいガバナンス・コンプライアンス体制について資金分配団体・実行団体相互で協議をしこれを定めた上で、体制整備を目指します。
■制度関連チーム
- 支援戦略の考え方を整理しPO業務で活用(8月勉強会、10月資金分配団体PO向け研修で展開)
- 自己資金確保に関するセミナーの開催(ノウハウを持つ団体からのノウハウ移転他 年内開催を予定)
- 助成上限額は目安とする扱い(21年度通常枠より目安として明記 対応完了)
※本チームでは、自己資金確保のあり方について(資金分配団体)、同一事業の連続申請可否、地域での案件形成の重要性など、様々な観点で論議が行われました。これらの要素を次年度公募に反映させるべく継続課題として事務局にて検討を進めていきます。

休眠預金活用事業は関わる人みんなで一緒に作り上げていく仕組みです
年度内に改善が見込まれる事項は、大きく分けて31項目。これらを年度内に確実に対応完了させて、次年度の事業運営に反映させていくとのことです。
業務改善PTの事務局では引き続き資金分配団体のみなさんをはじめ、この事業に関わる多くのみなさんとの意見交換を進めながら、またご支援・ご協力をいただきながら、『よりよい休眠預金活用事業を一緒に考え作り上げていくために!』をモットーに改善に取り組んでいくとの決意とのこと。
最後に、この業務改善PTに積極的に出席いただいているJANPIA 理事の鵜尾 雅隆さんのコメントをご紹介します。
年度内に改善が見込まれる事項は、大きく分けて31項目。これらを年度内に確実に対応完了させて、次年度の事業運営に反映させていくとのことです。
業務改善PTの事務局では引き続き資金分配団体のみなさんをはじめ、この事業に関わる多くのみなさんとの意見交換を進めながら、またご支援・ご協力をいただきながら、『よりよい休眠預金活用事業を一緒に考え作り上げていくために!』をモットーに改善に取り組んでいくとの決意とのこと。
最後に、この業務改善PTに積極的に出席いただいているJANPIA 理事の鵜尾 雅隆さんのコメントをご紹介します。
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今回の業務改善PTでは、資金分配団体のPOの皆さんの地域や社会を良くしたい、そのために休眠預金の活用をより改善していこうという情熱をとても感じさせていただきました。そこに一所懸命応えようと一緒に検討を進めるJANPIAのスタッフの姿も印象的でした。
休眠預金活用制度は、活動現場や地域と向き合う資金分配団体や実行団体の皆さんとの「対話と共創」を通じて、進化発展していく仕組みなのだと思います。その観点では、業務改善PTはそのひとつの大切な実践になったと思いますし、これからはご提案内容を確実に実現していくことだと思っています。また、こうした「対話と共創」の機会をこれからも継続的に生み出していくことが大切だと感じています。
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業務改善の今後については休眠預金活用事業サイトでも引き続き取り上げてまいります。資金分配団体のみなさんと共に取り組むよりよい休眠預金活用事業を目指した取り組みに、今後も注目していきます。
▼業務改善PTの資料はこちらからご覧いただけます
業務改善PTでの論議を踏まえて2021年度中に対応を進める事項・進捗状況.pdf
資金分配団体と指定活用団体であるJANPIAが、よりよい休眠預金活用事業を作り上げていくために、共に取り組む「業務改善PT(プロジェクトチーム)」。今回はJANPIA事務局から、業務改善PT立ち上げの経緯や現在の活動の経過についての話を伺いました。
業務改善PTのはじまり
休眠預金活用事業においての業務改善の必要性を議論したはじめの機会は、2020年12月。2019年度から事業を開始している資金分配団体22団体の代表者の方たちとJANPIAの役員との意見交換会が実施されたときでした。休眠預金の活用によって生まれたよい事例をご紹介いただく一方で、「報告書類が多い」「システムが使いにくい」「JANPIAとのやりとりも大変なうえに、さらに実行団体とのやりとりもあり、相当な時間をとられる」など、業務負荷に関するご意見を多数いただきました。
また、同時期に実施された内閣府休眠預金等活用審議会ワーキンググループによる資金分配団体、実行団体のヒアリングにおいても、同様に業務改善の要望が寄せられました。
「休眠預金等活用制度では活動の原資が国民の資産であることから、‘公正な資金活用’や‘制度全体の透明性の確保’などが求められています。JANPIAは2019年1月に休眠預金等活用法に基づく指定活用団体に指定されました。そして、資金分配団体・実行団体が具体的に決まる前から、監督省庁である内閣府のアドバイスを得ながら制度に応じるかたちで休眠預金活用事業が適切に実施されるよう準備を行ってきました。しかし、手探りでつくってきたルールや書類の運用を実際に始めると、組織や活動の実態にうまく沿わない部分があり、それが皆さまから頂いたご意見につながったのだと考えています。」(JANPIA事務局長 鈴木さん)
「たくさんのご意見をいただき、休眠預金活用事業をより良いものにしていきたいという資金分配団体の皆さまの強い思いを受け止めて、早急に、そして団体の皆さまと一緒に業務を改善していかなければならないと動き始めたのです。」(JANPIA総務部長 大川さん)
このような背景から、業務改善PTを本格的に立ち上げることになりました。そこで、資金分配団体の方々へ業務改善PTの開催をお知らせするとともに、有志の方からのご参加を募ったところ、13の資金分配団体、20数名の方が参加いただくことになり、2021年1月には第1回目の会合を実施。参加いただく方々は、立場も課題意識もそれぞれちがうため、まずはいったん全体を整理するためにアンケートをとり、そもそもどういう動機でこのPTに参加したのか、このPTで実現したいことはどんなことなのか、みなさんの思いを確認しました。
アンケートでは「実行団体が活動しやすく、JANPIAと資金分配団体による有効で効果的な伴走支援のあり方などを検討協議し、そのしくみや制度の構築を期待したい。 具体的には、テーマごとでこれまでのしくみや取組みを検証し、課題を整理して、改善する作業を進めることかと思います。」など、有志の方の熱い思いが寄せられるとともに、それぞれの課題意識を確認することができました。業務改善の対象は事業運営の全ての領域にまたがっていたため、2月からは主要テーマで5つのチーム「制度・評価・資金管理・契約/規程類・活動管理」を作り、課題の洗い出しと改善の方向性の検討を開始しました。
それぞれのチームが4~5回の会合を開き、活発な意見交換を行ったうえ、5月24日に検討状況の共有のための全体会合を開催されました。チームで洗い出した課題・検討内容について、各チームの代表者から発表が行われました。
〈参加13団体(五十音順)〉
公益財団法人 お金をまわそう基金/公益財団法人 佐賀未来創造基金/一般財団法人 社会変革推進財団/公益財団法人 信頼資本財団/公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン/一般財団法人 中部圏地域創造ファンド/公益財団法人 長野県みらい基金/公益社団法人 日本サードセクター経営者協会/公益財団法人 パブリックリソース財団/公益財団法人 東近江三方よし基金/特定非営利活動法人 ひろしまNPOセンター/認定特定非営利活動法人 まちぽっと/READYFOR株式会社
全体会合で各チームの検討状況を共有
それぞれのチームが4~5回の会合を開き、活発な意見交換を行ったうえ、5月24日に検討状況の共有のための全体会合を開催されました。チームで洗い出した課題・検討内容について、各チームの代表者から発表が行われました。

■活動管理関連検討チーム
<参加人数、実施回数>9名、計4回
<検討内容>日々の実務面全般、月次ミーティング、月次報告、関連システム改善など
<洗い出した主な課題>
・システム入力の意義の明確化
・システムの複雑な入力画面の解消とサポート体制整備
・業務量のスリム化
・休眠預金活用事業における伴走支援 等

■資金管理関連検討チーム
<参加人数、実施回数>5名、計5回
<検討内容>収支管理簿、日々の資金管理、年度末精算等、関連システムの改善など
<洗い出した主な課題>
・助成金と自己資金を指定口座での一元管理の課題
・月次の収支管理簿と口座残高との突合の簡略化
・自団体の経理処理と異なり煩雑
・各種精算様式簡略化 等
■評価運営関連検討チーム
<参加人数、実施回数>6名、5回
<検討内容>社会的インパクト評価手法・進め方、評価指針など
<洗い出した主な課題>
・書類作業過多による疲弊、やらされ感
・フォーマットが画一的で団体に合わせた自由度、多様性がない
・「評価の本質」が伝わるような研修・伴走支援の必要性
・マニュアル・書類だけではなく、様々なケーススタディの共有や学びあいの創出 等
■契約・規程類の整備関連検討チーム
<参加人数、実施回数>4名、5回
<検討内容>資金提供契約書類、実行団体のガバナンス・コンプライアンスの体制整備のあり方など
<洗い出した主な課題>
・実行団体のガバナンス・コンプライアンスの体制整備への負担
・必要最低限充足すべき水準を用意すべき
・組織規程の整備の目的を明確にする
(体制整備が優れた組織だから、社会的インパクトを出せる組織とは限らない) 等
■制度関連チーム
<参加人数、実施回数>7名・4回
<検討内容>4検討チームでの検証・整理・提案などを踏まえ、制度面への影響のある要素は継続的に検討・整理
<洗い出した主な課題>
・休眠預金活用事業制度全体について
(資金分配団体の育成、3層構造での資金配分、自己資金確保への多様性、公募の在り方など)
・プログラム・オフィサーの人件費の妥当性や役割の明文化
・緊急助成支援・災害支援事業の助成事業は、通常の仕組みの在り方とは区別が必要
・出資・貸付による資金活用の可能性 等
業務改善PTのこれから
全体会合では、上述のとおり、様々な課題が挙げられました。今後、各検討チームから出てきた課題について、まずはJANPIA事務局で「すぐに改善が出来る課題」「システムの改善を要する課題」「制度面で中長期的に検討・調整を必要とする課題」に整理を行っています。
その後、業務改善PTとも連携の上、すぐに改善対応が可能なものから順次改善を行っていくとのことです。また制度などの、息の長いテーマについては、今後も継続して資金分配団体をはじめとしたこの制度の関係者と検討を行っていくとのことです。
最後に、5月24日 全体会合に出席したJANPIAの二宮理事長のコメントをご紹介します。
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目指すべきは社会課題の解決です
今回の業務改善PTに関しては、資金分配団体20数名の方に入っていただき、5つのチームを作り、論議を繰り返し、解決すべき課題を明確にしていくという形で進めていただきました。そういった活動に対して私自身も大変期待を持っておりましたし、また、皆さま方のご努力に敬意を表している次第です。現在、まだまだ過程であり、いただいて整理した課題をこれからどう改善するかということが大事なのですが、非常に大切で大きなステップだったと思っています。
皆さまのお話の中で「本質」という言葉が繰り返しございましたが、私自身が理想とするのは、「本質において一致」「行動において自由」「全てにおいて信頼」という関係性です。本質が根幹において一致さえしていれば、それを実現していくための行動というのは多様性があっていいわけですから、ある意味少し広めにとっておく。そして根幹にあるのは、「全てにおいて信頼」であると。これが理想とすべき姿ではないかと思っております。
休眠預金活用事業は「壮大な社会実験」と言われるくらい、困難も伴うチャレンジングな挑戦です。多くのステークホルダーの方々が参加し、行政でも解決しない、間に落ちてしまっている社会課題を解決しようと同じ方向を向いている。つまり、本質は一致しているものと思います。ただ、立場によって背負うものの強弱が違う。だからこそ、しっかりと話し合っていくことが大事だと思います。
あいまいにするとそこで終わってしまいますので、あいまいにしないで、ステークホルダー間で納得のある結論を導き出すことが大切だと考えます。もちろん二者択一のものではないですから、どちらがいいとか悪いとかではなく、互いに納得感のあるバランスのとれたものとなるのではないかと思っています。今、その過程を着々とたどっているものと思っています。たくさんのご意見をいただきまして、これを整理し、また皆さま方と論議し、目指すべき「社会課題の解決」にいたる道筋をしっかりたどっていきたいと思っています。
我々JANPIAは、「連携と協働」ということを根幹においています。皆さま方のご理解とご支援をいただきながら、ともに努力し活動していくことで、理想としているものを実現できればと思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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業務改善PTの今後の経過や結果は、JANPIAのウェブサイトでも公開されるとのことですし、この休眠預金活用事業サイトでも取り上げてまいります。資金分配団体と共に取り組むよりよい休眠預金活用事業を目指した取り組みに、今後も注目していきます。